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【完結】剣製の魔法少女戦記
第六章 正義の在り処編
第百七十九話  『魔術事件対策課への訪問』
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本日のご用件ですが、本当なら機動六課部隊長のはやてが来るのが普通なのですが、今の事件で手が塞がっていまして代わりに私が本日来させてもらいました」
「そうなの。はやてちゃんも大変よね。初の部隊長の座だから。最初の頃、私も大変だった記憶があるわ」

そう言って懐かしむミゼさん。
しかしすぐに姿勢を正して、私の方に視線を戻してくる。
視線は逸らさずに挑む。
これ、交渉事の鉄則である。
そうすれば相手の感情や考えていることがなんとなくわかってくるからだ。
なので私も回りくどいことはせずに単刀直入で本題に切り込もうと思う。

「まず、私達機動六課が今受け持ちしている案件は最高評議会のメンバーを狩る者達の追跡任務となっています」
「ふむ……」

それで今わかるあたりのデータが入ったメモリーをミゼさんに渡して、

「後ほど目を通しておいてください。これには今判明している事が入っています」
「これを私に渡すということは、つまりそういうことなのね?」

さすがミゼさん。するどいわね。
隠す必要もないので「はい」と答えた後に、

「私達機動六課と魔術事件対策課の合同捜査を行いたいと考えています。そのメモリーの中に理由は書いてありますが、どうにもこの事件の影に隻眼の魔術師……ヴォルフ・イェーガーの姿がありそうだと私達は予測しているんです」
「隻眼の魔術師が……。だとしたら私達も動くべきね。魔術による事件が起きるかもしれないという予測だけで私達が動くのに何も問題はないわ」
「ありがとうございます。できる限り情報が入り次第ミゼさんにもデータを送りますので、魔術事件対策課の魔術師達にもすぐに出動できるように手配しておいてください」
「わかったわ。アリサに指示を出しておくわ」
「お願いします」

交渉成立となり、「これから短い期間だけどよろしく」という意思表示の握手を交わした後は、今の魔術事件対策課の近況などを聞いている時だった。
誰かからの通信が入ってきたのは……。
私は一回ミゼさんに視線を送り、ミゼさんも『出ても大丈夫よ』とウィンクをしてくれたので気兼ねなく通信に出ることにした。
相手はフェイトだった。
なにか情報が入ったのだろうか……?

「どうしたの、フェイト……?」
『あ、シホ。うん、ちょっと情報が出てきてね。すぐに機動六課に戻ってきてもらってもいいかな?』
「ええ。大丈夫よ。………でも、今この通信では話せないことなの?」
『……うん。ちょっと特殊な案件なんだ。機動六課の身内に関しての事もあるし』

それで私はなんとなく予想できた。
おそらくリオンさん絡みでスバル、ティアナ関係だろう、と。

「ええ、わかったわ。少し帰りが遅くなるけど帰らせてもらうわ」
『早く帰ってきてね』
「ええ」


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