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【完結】剣製の魔法少女戦記
第六章 正義の在り処編
第百七十九話  『魔術事件対策課への訪問』
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隊長さん! お飲み物をお持ちしたのです!』
「あら。ありがとうね、ロッテ。入っていいわよ」
『はいなのです!』

扉が開き、そこには飲み物が入ったカップとそれが置かれているお椀を持っている子がいた。
外見は銀髪のロングで蒼い瞳の片目にモノクルをかけている身長はキャロと同じくらいの約135cmくらいの女の子である。
その子には私も見覚えがあり、機動六課に配属される前までは私が魔術を鍛えてあげていた子の一人である、今は確か十三歳の名前を『ロッテ・ヒナ』。
それでイリヤを思わせるその外見も相まって可愛らしいので、ついロッテの頭に手を乗せて撫でる私がいる、と。

「久しぶりね、ロッテ」
「ひゃあっ! くすぐったいのです、シホさん! でも、お久しぶりなのです!」

それで誰もが見惚れるような満面の笑顔を私に向けてくるので余計頭の撫でを強くしてしまう程である。
この子は魔術事件対策課では所謂マスコットキャラとしてのキャラをその手にしているのである。
その低い身長も相まってやっぱり可愛いのよね。

「こほんっ!」

そこで今まで黙っていたミゼさんの咳払いが聞こえてくる。
あ、いけないわね。用件を忘れていたわ。
それでロッテの頭から手を離す。
だが……、

「あっ……」

しかし、そこでどこか寂しそうな表情をするのは狙ってやっているのかは定かではない。
もし狙ってやっているのだとしたらかなりの策士の才能があるだろう。

「ごめんね、ロッテ。また後でね」
「はいなのです。あ、お茶を淹れてきましたので飲んでください。自信作なのです」

それで私の席とミゼさんの席の前のテーブルにお茶を置くロッテ。
その作法はさすが慣れているようで不備はない。
お茶淹れが板についてきているわね。
それでロッテはお辞儀をして「それでは失礼しました」と言って部屋を出ていった。

「ロッテ。いい子に育ってきていますね」
「ええ。彼女は最初の頃は記憶喪失で情緒不安定だったんだけど、今では義理の姉のスノウのおかげもあって少し大人しいけどそれでも優しい子になっているわ」
「そうですか」

ちなみにスノウという人物は本名『スノウ・ヒナ』。
ロッテと同じく魔術事件対策課に勤めている階級は二等陸尉。
ロッテを少し成長させたような外見で十七歳だというのに身長が低いことがコンプレックスになっている。
でもそれを気にせず義理の妹のロッテを面倒見ているいい子である。


閑話休題


それからロッテの淹れてくれたお茶を一口味わって静かな空間をミゼさんとともに味合う。
そしてしばらくしてミゼさんがカップを置き、「さて……」と前置きのセリフを言って、

「それじゃ真面目な話し合いといきましょうか。シホさん」
「はい。それで
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