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【完結】剣製の魔法少女戦記
第六章 正義の在り処編
第百七十九話  『魔術事件対策課への訪問』
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おいた。
だけど、イリヤはこうして少しでも私が理想をまた変えようとする考えを起こした時には必ず私のストッパーとなって私の正義を思い出させてくれる。
感謝はしているし、面倒などと思う事もない。
いつでもイリヤと一緒にいれる事が私にとってはとても嬉しい事なんだから、今のこの温かい日常を過ごしていくのも悪いものじゃないと実感させてくれる。
と、そこに霊体化していたネロからも思念通話が伝わってくる。

《そうだぞ、奏者。余は奏者のその歪ながらも真っ直ぐと進む綺麗な魂と心を心の底から気に入っている。
だから奏者はこれからも変わらずにいてくれ。余を……幻滅だけはさせないでくれよ?》

ネロの少し不安な気持ちが込められている言葉が聞こえてきて、

《……………ええ。ネロ。それにイリヤ。そしてここには今日はフォワード達の教導でいないアルトリアにもだけど、不安や心配はかけないように努力はするわ》
《うん! それでこそシホ。私の可愛い妹ね!》
《だからこそ奏者の事が余は好きなのだ!》

自惚れているわけじゃないけど、私は愛されているんだなぁ、としみじみと思う。
なんで昔はこの幸せな気持ちの事にも気づけないほどに駆け抜けてしまったのだろうと思う……しかし、それでも後悔はしない。
それがリンや大師父、橙子さんが助けてくれなければ本来辿るべきはずだった私の進む道の一つだったのだから。
この今の道も決して後悔はしないだろう。
私は決して後悔ということはしてはいけないのだから。
過去を清算してやり直すなどという愚行な行為は絶対にしないと誓う。



………………

…………

……



………そうこう考えているうちに魔術事件対策課の隊舎へと到着していた。
それで隊舎の中へと入ろうと受け付けに向かうとちょうどそこには少しクセっ毛があって赤い髪が目立つカレンさんがいたので挨拶をする。

「こんにちは、カレンさん。久しぶりですね」
「あ、シホさん。こんにちは、久しぶりね。今日シホさんが魔術事件対策課に来た用件ってやっぱり今話題の、()()………?」

カレンさんはそれで少し苦い表情になる。
もうなんとなくだが察しているのだろう。
私も別に隠す必要もないし、

「はい。最高評議会のメンバー達が次々と殺されていっている事件について部隊長のミゼさんに相談を持ちかけに来たんです」
「やっぱりね。ま、私もそろそろ来る頃じゃないかなーとは思っていたのよ。それじゃ元々シホさんはここの部署だけどシホさんを知らない人もいると思うからミゼ部隊長のところまでは私が案内するわ」
「お願いします」

それで受け付けも済ませた後に私はミゼさんのいる部隊長室までカレンさんに連れていってもらっているところである。
だが
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