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無欠の刃
下忍編
罠、罠、罠
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与え方は私が考えました」

 全員で考えたわけね…。そういえばこいつら、座学の成績がトップ3だったな、厄介な奴らばっか組ませちゃったわけか。
 カトナがこの作戦の目的「カカシを油断させる―殺されると思い込ませる」を思いつき、大体の流れを考えた。多分、苦無を全てぶつけさせるというあの荒唐無稽な策も、カトナが考えたのだろう。
 その荒唐無稽な策を受け入れたサスケが術を厳選し、常識人のサクラが、同じく常識人よりのカカシの衝撃具合を予測し、そのインパクトが薄れる瞬間に合わせて、インパクトをぶち込むようにしたのだろう。
 誰一人かけたら、多分、この策は出来なかった。
 荒唐無稽、前人未到なカトナが居て、天才肌で、忍びとしての努力を怠らないサスケが居て、常識人で、だからこそ、カカシが一番驚く瞬間を見極めれるサクラが居て、初めて成立する、なくてはならない、チームワークがある班。

 …先生、俺は随分、恵まれた生徒を持ったようですよ。俺が一番欲しかった、仲間を思う忍を。

 その場から起き上がったカカシは、ふと、自慢げに笑いあう三人を見て胡坐をかきながら言う。

 「忍者の世界でルールや掟を守らない奴は屑呼ばわりされる。けどな…仲間を大切にしない奴は、それ以上の屑だ。仲間を信じて大切にするお前等は、立派な忍びになれるよ」

 ぽかんと、その言葉に驚いたように目を見開いた三人は、次の瞬間顔を見合わせて、そして嬉しそうに破顔させると、カカシに向けて笑った。

「当然」
「当たり前だろう」
「がっ、頑張ります!」

 こうして、カカシ率いる七班が結成された。


・・・

 それから、約二週間後、カカシはこっそりと内心で涙ぐんだ。

 (…こんなところにチームワークを発揮しなくてもいいのになぁ)

 そう思うカカシに向かって一斉に飛んでくる苦無と手裏剣は、実に巧妙に、逃げれ無い様にと、避けた先に手裏剣が飛び、もし避けなかったとしても苦無が刺さる様になっている。しかも、もし避けたとしたらしたで、落とし穴などが仕掛けられているのだろう。一回、普通に避けて、痛い目にあった。
 一本釣りされる魚の気持ちがわかった忍など、自分しかいないだろう遠い過去に思いをはせつつ、気をつけながら、苦無を苦無で弾いたカカシは、それを黙視する。
 苦無の影に、もう一つ苦無。

 ―用意周到すぎるだろ?!

 カカシが咄嗟に上に飛ぶ。
 後ろに足を引いた状態であれば、避けれないわけではないが、カカシの目が僅かにその地面の土が他と違う事に気が付いてしまい、上に飛ぶことを余儀なくされる。
 しかし、空中では身動きが不可。
 カカシの腹部にめがけて、苦無がなげられる。とっさに苦無を構え、苦無に当てさせて弾いたカカシは、弾かれた苦無が、投げら
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