第192話 グレイVSアンナ
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っという間にドロドロに融かしてしまった。アンナの頭に降り注ぐのは、水と化した氷。ただの水は、痛くも痒くもない。ただ冷たいだけだ。
グ「くそっ。」
悔しそうに、グレイは歯をグッと噛み締める。
アンナは顔に掛かった濡れた前髪を左手で掃い、銀色の絵の具の付いた絵筆を素早く動かしスケッチブックに絵を描く。
アン「絵画魔法、騎士!」
グレイを取り囲むように出現したのは、銀色に光る鎧に身を包んだ騎士だった。それも1人や2人ではない。ざっと数えて20人くらいはいるだろう。現れた騎士は全員柄の部分に青と金色の飾りが付いた剣と、馬のような模様が刻まれた盾を持っている。中には馬具を着けた馬に乗っている騎士もいる。
アン「騎士達よ、我の指示に従い敵を薙ぎ払えっ!」
アンナはピッと絵筆の先端をグレイに向け騎士達に指示を出す。すると、アンナの指示通り、騎士達は剣を構えグレイに襲いかかって来た。
グ「結局邪魔者いるじゃねェか!」
愚痴を吐きながらも、構えた両手に冷気を溜め、
グ「アイスメイク、氷槍騎兵ッ!!」
無数の氷の槍を造形し、一斉に騎士達に向かって放つ。氷の槍は次々と騎士達の体を貫いていき、騎士達は煙となって消えてゆく。騎士達に当たらなかった氷の槍は、石膏像で出来た白い天使像を破壊していく。
アン「スキアリ!」
グ「!」
騎士達を倒している間に、グレイの背後に周り込んだアンナがスケッチブックに絵を描いていく。
アン「絵画魔法、虎!」
黄色と黒の縦縞が特徴の虎が、鋭く尖った牙を剥き出しにしながらスケッチブックから飛び出しグレイに襲い掛かる。
グ「アイスメイク、盾ッ!!」
構えた両手に冷気を溜め、八方に開いた花のような形の氷の盾を造形して身を守る。が、
アン「炎!」
紅蓮の炎が氷の盾をドロドロに融かしてしまった。
グ「盾が消え・・・・ぐあぁああぁぁああああっ!」
無防備となったグレイに、虎は容赦なく腕を振るい、グレイの体を数十m突き飛ばした。突き飛ばされたグレイの体は天使像を2〜3体ほど破壊しながら美術館の壁に激突した。
アンナは黄色い絵の具が付いた絵筆を素早く動かし、スケッチブックに絵を描いていく。
アン「絵画魔法、雷!」
グ「がああああああっ!」
ゴロロロロ!と轟音を立てながら、アンナが描いた|雷《サン
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