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魔法薬を好きなように
第13話 教室でのひと騒動
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受けていた可能性から、何かアルビオンで功績があった可能性は消し去れないとは思うが、まあ、可能性の問題だ。わからんなぁ。
イヤミを言い終わったモンモランシーが、いつもの席に向かおうとしたので、後ろをついていくと、モンモランシーが前へつんのめったように倒れかけたので、反射的に左手でモンモランシーの腰をささえつつ、モンモランシーの足元をみた。
そうすると、足もとには別な足先でひっかけられていた様子があったので、一瞬思考が働いたが、そのまま右手で軍杖をもち、モンモランシーに触れないようにしつつ、足をひっかけた本人の首元に軍杖をつきつけていた。その首元の上にあるのはサイトだ。

サイトが微妙にひきつった顔をしているが、俺もこんな事態を想定していなかったので、いつもの訓練のように条件反射でうごけたわけでなく、一瞬思考にまわったのであろう。たぶん、0.1か0.2秒ぐらい反応速度が遅かったはずだ。この差が生き死にの分かれ目にあるのだから、俺もまだまだと思うが、まさか、何もなかった足元に、足をそっと出すなんているとも思わなかった。せこいが、嫌がらせとしては効果的だな。成功すればだが。

モンモランシーはというと、俺の手から離れてサイトに向かい、

「何をするのよ! 平民のくせに貴族を転ばせようなんて!」

多少は、怒っているが、文句を言いたかっただけだろう。まあ、平民がそんなことすることはないし、俺も、まさか、魔法学院の中で起こるようなことだとは思ってもいなかったからなぁ。俺は、そんな中で軍杖は腰にもどしていた。

モンモランシーの文句にサイトが答える前、ルイズが

「あんたがよそ見をしてるのが悪いんでしょ」

これが、モンモランシーの怒りに油をそそいだのだろう。

「何よ平民の肩を持つわけ? ルイズ! ゼロのルイズ!」

「サイトは平民かもしれないけど、わたしの使い魔よ。洪水のモンモランシー。彼を侮辱するのは、わたしを侮辱することと同じことよ。文句があるならわたしに言いなさい」

「ふんっ!」

そう言って、その場を立ち去ろうとしたモンモランシーだ。しかし、俺は

「今のは、侮辱とは言い難いかな?」

「なによ。言いたいことがあるのなら、はっきり言いなさい!」

「ルイズ。ここは階段状の場所だ。こんなところで、俺の手助けがなく、万が一、目にあったらどうする。しかも深くだ」

ルイズは気がついたらしいな。顔色が悪くなっている。後ろを振り返るとモンモランシーもだ。水系統のメイジなら知っているものな。目の奥の光を感じる神経、網膜は治癒や、水の秘薬では治せない場所のひとつだ。眼球の移植手術ぐらいは手としてあるが、今回の場合、ルイズに文句を言えと言ったことは、眼球の提供は使い魔ではなく、ルイズ自身からの眼球提供になるだろ
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