番外編
番外編5:ある執務官の恋愛事情
第3話
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シュが記録していた
車の中での自分の表情を映した画像を見て絶句していた。
(これが・・・私の表情?)
はやてにシンクレアと恋人同士だと伝えられ落ち込む顔。
それが嘘だと判って安堵する顔。
どちらも彼女が意図して浮かべた表情ではなかっただけに、
フェイトはこれが自分の表情だとは思えなかった。
そうしているうちに、2人はなのはの病室の前にたどり着いた。
はやてが扉をノックするが返事はなく、2人は顔を見合わせた。
「寝てんのやろか?」
「そうかも。 静かに入ろ」
フェイトははやてと頷き合うと扉に手を掛けてゆっくりと扉を開けた。
部屋の中にぽつんと置かれたベッドには2人の人影が見えた。
横になっているなのはにゲオルグが覆いかぶさるようにしていた。
「続き、してもいい?」
「・・・ちょっと、怖いかも」
ゲオルグがなのはの胸に手を当てながら尋ねると、
なのははゆるゆると首を横に振った。
見舞いに来て早々にそんな光景を見せられ、はやてのこめかみがヒクヒクと動く。
「病室で何やってんねんな・・・。なあ、フェイトちゃん」
若干の怒りがこもった口調でそう言うと、はやては隣に立つフェイトの顔を見た。
そのフェイトは乳繰り合うなのはとゲオルグの様子をじっと見ていた。
「フェイトちゃん?」
フェイトからの返事がないことを訝しんだはやてがもう一度声を掛けると、
フェイトは我に返ってはやての方に顔を向けた。
「あ、うん。ゴメン、ぼーっとしてた」
頬を真っ赤に染めたフェイトは、それだけ言うと再びなのは達の方に視線を戻した。
視線の先では、なのはとゲオルグがキスを交わそうとしていた。
その様子を見ていたはやては大きなため息をついてから、
病室の中へ一歩踏み出した。
「あー、ごほん。病院でそういうことするんはちょっと
控えてくれませんかねぇ、ご両人」
はやての声が病室の中に大きく響き、なのはとゲオルグは慌てて距離を取ると
はやて達の方に勢いよく顔を向けた。
「どどどどのへんから見てたの?はやてちゃん!?」
「”続き・・・してもいい?”らへんからやね」
派手にどもりながら尋ねるなのはに対して、はやては冷静に答えを返す。
「うぅ・・・恥ずかしい・・・」
結構長い間自分たちのラブシーンを見られていたことを知り、なのはは
顔を真っ赤に染めて俯いてしまう。
「2人とも入院患者やねんから、そういうことはちょっと控えなさい。
特にゲオルグくん!病室で何迫ってんねん!」
「あー、いや。あまりになのはが魅力的なもので・・・つい☆」
怒りの表情を浮かべてゲオルグに詰め寄るはやてであったが、
ゲオルグは悪びれもせずに
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