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無欠の刃
下忍編
情報&戦い
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ルを無駄にして出来る最短の手や、それでなくても、Bのように、それでいて繊細さはなく、一リットルを注ぐ方法もある。
 そんなAはBのように丁寧に時間をかけてまで、水を無駄にしないようにするか…答えは否だ。つまり、Aはどうやってもどこか粗野になってしまうし、Bはどうやっても繊細になってしまうのだ。
 この場合、普通の人はA、カトナはBだ。
 ゆえに、彼女のチャクラコントロールは卓越している。 
 カカシが予想したカトナAであり、実際のカトナはBであったという、些細な、けれど、莫大な情報のくいちがい。
 くっ、と動揺で声をもらしながらも、カカシは冷静に考える。

 (だが…この状態、俺が有利なのは変わらない事実…)

 そう、チャクラコントロールがいくら優れていても、結局、チャクラの総量はカカシの方が勝っている。このまま、持久戦に持ち込まされたら、間違いなく、カトナは負け、カカシが勝つ。

 …まだ、勝機はあるはっ。

 そこで、言葉が途切れる。嫌な予感。背中を、汗が伝う。
 突然、カカシは気配を感じ、その場でジャンプしようとしたが、先にカトナに足を踏まれ、失敗する。そして次の瞬間、ずぼりと、突如、地面から飛び出た手にカカシの両足が掴まれる。

「予想より、はやいね。サスケ」
「はっ、まぁな」

 ずぼっと、サスケの頭が飛び出て、カトナとたわいない会話をする。
 その目には、写輪眼。

 コピーしたのか!!

 カカシはその時知らなかったが、先程影分身が使った土遁の術をサスケはコピーしていたのだ。

 「このまま、ひきずりこんでやる!」

 そういいながら、サスケが地面にカカシを引きずり込もうとした瞬間、サスケの足を、誰かが掴む。
 だれが掴んだかなんて、考えなくてもわかるだろう。

 「あの影分身、仕留めそこなったか…」

 咄嗟にチャクラを流したらしく、体が僅かにしびれただけで済んだらしい、流石は上忍なだけあるという話である。ちっ、と、仕留めそこなったことに舌打ちしたサスケは、自分よりはるかに強い力で引っ張られながらも、カカシの足を掴み続ける。
 硬直状態。カカシとカトナが拮抗し、影分身のカカシとサスケが拮抗する。誰か一人が負ければ、直ぐにでも拮抗が崩れてしまう、この状況。
 負けないようにと、絶対に自分がこの拮抗を崩さないようにと、二人の彼は手に力を込めた。
 しかし、ここでカカシがあと一人のことを忘れていたのは、失態と言うかしない。
 彼女はずっと、その時を狙っていたのだから。






 「しゃん、なろーーーーーーー!!」






 木陰から、一人の人物が叫び、飛び出てくる。
 同時に、凄まじいスピードで苦無が投げられる。
 迫る苦無が映りこん
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