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転生者の珍妙な冒険
前回決着と言ったな、アレは嘘だ!! by夜集阿
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箇所に、纏めて。
「どんなに硬い物でも、繰り返し同じ箇所を殴ればその箇所が壊れる。柔らかい人体なら尚更に、な。」
「ガァッ・・・・・・・、ぐふっ・・・・。」
極端に吹き飛ばすような衝撃では無い。
カゲツグは地に膝をつき、血を吐いた。

墨のように真っ黒な血を・・・・。

「・・・何?」
先程、切れたカゲツグの頬から流れていたのは真っ赤な血だった。何故今度は・・・・・。
そう思っていたとき、

膝をついたカゲツグの体が、墨汁のように溶けて消えた。

「・・・・・・は?」
目の前の現象が信じられずに思わず呆けた聖斗の後ろで、いきなり殺気が湧き上がり。
「隙だらけはどっちだ。」
背後に急に現れたカゲツグの小刀が聖斗に目がけて振り下ろされた。
前方に跳んで回避した聖斗だが、僅かに間に合わず背を浅く斬られて血がにじむ。
そこに追撃しようと足を踏み出したカゲツグだが・・・・・。
「ッ!?」
焼けつくような痛みを背中に感じて思わず立ち止まった。
その背は刃物で斬られたような傷が入って血が流れている。聖斗と全く同じ箇所だ。
「どーゆー・・・、ことだ・・・?」
痛みよりも困惑で動きが止まるカゲツグ。流石に隙こそは見せなかったが、追撃も出来ないでいた。
そんなカゲツグを無視して不可解な先程の現象を分析する聖斗。
「成程、お前は瞬時に分身を創り出してソレと入れ替わり、致命傷になりそうな攻撃を回避してた訳だ。オッサンの鎖やネーナさんの矢も似たような感じだな?」
「何を冷静に人の能力分析してんだ・・・! 俺に何しやがったテメェ!!!!」
カゲツグがどんなに激昂しても、既にキレていて相手をおちょくってイラつかせる事を楽しんでいる聖斗は何処吹く風で態度を一切変えない。
それどころか、彼の顔に浮かんだのは笑みだった。
「お前も、スタンドが使えるなら分かるだろう? スタンドが傷つけば俺らスタンド使いの体も傷が入る。そして、その逆も然りだ。傷ついて尚スタンドを保たせるには、相応の精神力が必要だ。」
そして、その口から出た言葉は答えでも無かった。
「そんな常識は知ってる! それでテメェは何が言いたい!!」
「つまり、俺が言いたいのはこーゆーことだ。」
笑みを深め、聖斗は続ける。
「もし、その特性をより強く持ってて、尚且つ他人の体内に入れるくらい小さいスタンドがあれば、便利だよな。」
「ッ、お前・・・・・・まさか・・・・・!!!?」
カゲツグは気付いた、その危険性に。
そして察した。
恐らく、目の前の敵はそのスタンドを所有して、そして自分に使用したのだと・・・・。
慄くカゲツグに思い切りニヤつき、遂に聖斗は正解を出す。

「俺の髪の毛や血、所謂『細胞』に波紋を流して生まれた幽波紋(スタンド)、タロット大アルカナは6
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