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転生者の珍妙な冒険
前回決着と言ったな、アレは嘘だ!! by夜集阿
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撃しやがれ!!! ヒョイヒョイと回避ばっかりしやがってよぉ! あんなデカい口叩いてたのはハッタリかぁ!?」
「さぁな。でもぶっちゃけ、お前程度はいつでも攻撃狙えるよ。」
そう、回避や防御「だけ」をあえてしているのである。
それも、軽く身を捻ったり後方に退ったりするだけの最小限の動きのみで、である。

だが、そのやり取りにも変化が訪れた。
カゲツグの繰り出した短刀を身を捻って躱した直後である。
狙撃(シュート・ヒム)!」
「ッ!!」
気配ゼロの地中から一気に飛び出てきたゲブ神に気付かず、聖斗の回避が遅れて彼の頬を薄くゲブ神が斬った。
血も出でない程の薄い傷だが、それも聖斗の慢心から来たところであろう。調子に乗って回避しかしなかったからである。
「ひゃーはっはっはっは!! ザマァねぇなオイ! あれだけ格好つけて避けまわってて傷物かよ、ダセー!!」
その事実に気を良くして大笑いするカゲツグ。だが、彼も異変に気付いた。
彼の頬を、生暖かい何かが伝ったのである。
「あぁ・・・? コレは・・・・・血?」
そう、カゲツグの頬が少し切れて血がにじんでいた。
だが妙である、頬の傷が鋭利な刃物でつけられたような傷。
しかし、聖斗は格闘家で、彼のナイフも刃は折られた。そして戦車(チャリオッツ)も今は出ていない。
ネーナの弓やタルタスの投擲も有り得なくはないが、今彼女たちは拘束されている。
じゃあ、誰が・・・・・・。
「隙見せていいのかい?」
「ッ、がぁっ・・・・!!!」
聖斗の言葉に我に返り、回避しようとしたがもう遅い。
カゲツグの腹に、波紋を纏った聖斗の拳が減り込んでいた。
「オぉオ・・・・・・!!」
「まだだ!」

メキィ!!

すかさずもう1発腹に波紋の入った蹴りを打ち込まれ、吹き飛ぶカゲツグ。
だが、聖斗は止まらない。

「元々俺は不思議な性格でな。」
バキッ!
「普通はキレたら熱くなって大暴れするとかのハズなんだがな?」
ボゴッ!!
「俺の場合は実際。」
メメタァ!!!

1つ1つの言葉と共に、波紋を纏った攻撃が休む間もなくカゲツグに叩きまれる。
そして・・・

「怒りでより冷静に、冷酷になるんだわ。」
ズガァッ!!!!!
トドメとばかりの一撃が腹に打ち込まれ、今度こそ吹き飛んだカゲツグは馬車に叩きつけられた。

「で、俺は今怒ってる訳だわ。理由は言ったよな? さぁ、俺のオリジナルの波紋技を喰らえ。」
そう言うと聖斗は両の腕に波紋を込め
「我流・冷酷な怒りの波紋疾走(ディープブルーアングリーオーバードライブ)!!!」
ガゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!!
決まった。
波紋を乗せて目にもとまらぬ速さで繰り出される連撃が、全て狙ったかのように腹の同じ
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