第12話 首都トリスタニアにて
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き込めばよいだけの話だろ?」
「そうねぇ」
「どちらにしても、アルビオンの貴族派は、少なくともこのトリステインの一部の貴族と連絡をとっているらしいんだ。親父の情報によるとね」
「それはいいんだけど、その話と、魔法薬の話とどうつながるの?」
「もうちょっと、話しをつづけさせてくれ。可能性は何種類かあるらしいけれど、比較的高い可能性は2種類。アルビオンの貴族派が王党派に勝った余勢で、トリステインをせめてくること。その時にトリステインの貴族がアルビオンの貴族派につくことが1つ目。もう一つはもう少し可能性は低いらしいけれどトリステイン王国で内戦の勃発も考えられるって話だ」
「えーと、なんかますます混乱してきたんだけど」
「うん。それで、俺の立場なんだけど、使い魔だっていうのはわかるよね?」
「そうね」
「けれど、魔法衛士隊の騎士見習いの資格停止なだけで、軍に属しているんだ。だから、何かあった場合、国軍のどこかの部隊に所属することになるだろう。そうした場合、モンモランシーの使い魔だということで、君がうたがったようにモンモランシーへと国に関する情報が入るような地位につくことは、まず不可能だ。つまり、法衣貴族の地位となりえる下士官になることは、まず不可能。そうしたならば、下級貴族として国軍にいるだろうけれど……そうなった場合は、トリステイン王国はまず滅亡だろうから、はっきりしたことがわからなくなる。まだ、可能性の問題だけどね」
「っということは、もし、今のままで軍に入ったら、私と別れるつもりなの?」
「軍に入るというより国軍で働くようになったらだけど、そのまま、最前線ということもありえるから、そうすると、生きていたとしても何年ももどってこれないかもしれない。それならば、まだいいけれど……」
「って、貴方はそういう性格じゃないでしょう」
「まあ、脱走するだろうね。なので、今のうちに女性として最初の身体へ、もどしておいてあげたいんだ」
「ありがたくて、涙が流れそう……それで、本音は?」
「ご夫人をお相手したあとのお小遣いがなくて、あっ!」
うかつながら、またもやってしまった。なんで、こんな単純な話にもらしてしまうんだろう。俺って。
「まったく。貴方って人は……けれど、ご夫人方とは会っていないわけね?」
「そのとおりで」
「とりあえず、その魔法薬の治療というのかしら? それはうけるわ」
「じゃあ、そこのベッドで……」
その夜は睡眠薬にあと2種類の魔法薬を使って終わることにした。
折角、精力のつく魔法薬をもってきたけれど、やっぱり出番は無いのね。
翌朝、ベッドの中で起きたら、ティファンヌの横顔が見える。
まあ、同じベッドで一緒に寝るぐらいは許し
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