17話-男子個人戦編 その8-
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<南1局>
『長野大会も佳境を迎えました。
南1局親はあがり続けている上利選手です。』
<喜多方視点>
してやられたな。振り込まななければ自分の一発ツモで削る二段構えか。
三嶋との争いに熱くなりすぎたようだ。
だが、奴もここまでノーリスクで僕の小手返しを見破ってはいないだろう。
集中力が続くかどうか。ただでさえ疲れる半荘2局をこんな打ち方して疲れないわけがない。
疲れは頭の回転を鈍らせる。頭の中でこんがらがると反則も出てくる。
この場で反則が出たらもう試合終了。その緊張感がなお疲れをうむ。
「ポン。」『三嶋選手鳴いてテンパイ』
そうしてでも、1位を目指してくる決意。敬意を表して僕も全力を尽くそう。
それにおそらく集中力以外にも欠陥がある。
おそらく、頭で手牌をイメージしなきゃいけない分、手牌の並べ方は一定にしている可能性が高い。
それ見破り奴を討つことで長野最強の王者として全国に出場する。
「立直。」「通らずです。ロン。混一色、ドラ 3900」
やっと、晒したなその手牌を
<南2局>
『さぁ、ここから追い上げなるか三嶋選手。ここでドラは東です。
ここで勝負をかけたか!?三枚の牌を左手で掴み手牌へ。』
『恐らく、ツモ牌は東の暗刻。4翻確定だねぇ。』
確かに自風のドラの暗刻を手牌に持っていかれたのは痛い。
だが、字牌の位置が逆に丸見えですよ。
『これは、三嶋選手以外には厳しいですね。』
『でも、ここを潰せば左手のツモの回数を一気に潰せるからねぇ。ある意味ではチャンスかもね
(そんな仕留めそこないはあり得ないだろうけどねぇ)』
「立直。」『志村選手がこの場面で果敢に立直。これは一転、三嶋選手ピンチです。』
『三嶋選手左手のツモでテンパイだ...これは!?』
『ふふっ、抜け目のない奴だ。ラッキー君と同じ待ち。ラッキー君に振り込んでも流そうとか考えてもそれが同時に三嶋の危険牌になる。抜け目のない男だねぇ』
「おっかけ、立直」
『三嶋選手追っかけリーチ。ここで志村選手あがれるか。
ツモるが無念。あがれず』
「ツモ。立直、一発、ツモ、東、ドラ3。6000オール」
<<順位>>
1位 三嶋 44600
2位 喜多方 32900
3位 上利 25100
4位 志村 11400
『左手ツモで跳満あがり。この対局で初めて単独トップに立ちます』
『でも、これで左手ツモの回数が6回目。これでもう左手には頼れないねぇ』
これで二度手牌を晒したな。並べかたも小さい数字が左側に置く、萬子索子筒子の位置こそ変わっているがそれは切り出しの位置でわかる。悪いが快進撃もここまでだな
「ノーテンです。」
『一本場は三嶋選手の一人ノーテンです。』
『ドラゴン
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