第七十五話 Nightmare Zero
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。僕にとってはどうでもいいことだ。」
異常とも言えるアイゾックの執念を受け流し、青年は冷めた目で見返す。
「お前の好きにすればいい。僕には“ゼロの本体”など必要ないからな…それにしてもアイゾック。前から気になっていたのだが、お前のゼロに対する執着は、少し異常ではないか?」
ゼロの“アレ”は充分役にたったが、本体など眼中にない。
しかし何故アイゾックがそこまでゼロの本体に執着する理由が分からない。
アイゾック「い、いえ…そのようなことは…」
アイゾックの動揺を冷たく見遣ると、青年はあのことを伝えるのを忘れていたことを思い出し、アイゾックに告げる。
「そうだ、アイゾック…あの時の彼女のことだが…データ反応がゼロと同一だった。」
アイゾック「やはりそうでしたか」
「彼女を捕まえたとしてもバラバラにするのは許さんぞ、アイゾック。とにかく例の実験とエックスとルインの監視はしっかりと頼むぞ。」
アイゾック「はっ、それと…メタルシャーク・プレイヤーから連絡が途絶えております。何かあったのかもしれません」
「放っておけ、あいつは元から連絡が遅い。研究熱心で周りが目に入らないところがある。僕とそっくりだよ」
青年は自身の研究熱心な部分を強く受け継いだレプリロイドに苦笑しながら言う。
老人の承諾と青年の笑い声と共に密談は終わる。
レイヤー「皆さん、あれを!!」
そして、リサイクル研究所では、レイヤーが叫んだ先にはもう1人のゼロがいた。
同じ顔、同じ立ち姿。
己の顔を鏡で見たかのようにそっくりであった。
しかし亡霊と言われるだけのことはあり、透き通って見える。
ゼロ「成る程、あれが俺の亡霊とやらか」
本物のゼロが値踏みするように“亡霊”を見る。
ルナ「ゼロの亡霊とか言われるだけあって顔とか本物そっくりだな」
ルナも亡霊を見つめる。
成る程、透き通った身体にゼロと瓜二つな容姿。
確かにこれなら亡霊と言われるのも分かるような気がする。
スペースコロニー・ユーラシアの破片落下事件でもゼロとそっくりなゼロウィルスがいたが、しかしあれはカウンターハンター事件のサーゲスの手によって強化改修される前のゼロの姿であり、あの亡霊はゼロウィルス以上にゼロに酷似していた。
ゼロ「確かに俺にそっくりだが…滲み出る邪悪な気配は消えない。奴からは悪を感じる。目で見たりデータで捉えられる存在じゃない」
亡霊は本物のゼロを見ると歪んだ笑みを浮かべた。
まるで長年探し続けていた宝物を見つけたような。
「ゼ
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