15話-男子個人戦編 その6-
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『それでは、15分間の休憩の間にここまで見てどうでしょう三尋木プロ』
『やはり、2人が抜ける構図になったけど、これはドラゴン優勢だね。
点数的には同じだけど、小手返しで読みを狂わされ、最初の1局で左手で有効牌を掴んだ枚数は6枚。
おそらく、これが今日、三嶋が左手で有効牌を掴める枚数だね』
『確かに、最後の裏ドラはのりませんでしたからね。』
『さらに、ドラゴン君の有利に働くのは点差だ。下位2人はもう最初のときしていたような安手の早あがりはしてこない。
そのうえ、多少の危険牌ならきってでも攻める。
つまり、火力で勝るドラゴン君の方が断然有利。三嶋的にはどちらか1人を自分の点をあげても上に立たせようとしたが、小手返しとドラゴン君の勢いが誤算だったらしいねぇ』
『なるほど...』
会場の休憩部屋
<三嶋視点>
やっべぇー、全く読めんかった。
後半は盲牌で打ってたが、奴の牌移動が読めなかった。
どうするよ。正直、あの火力だけでもヤバイってのによ。
「悠先輩お疲れ様です。これ、リアルゴー◯ドです。」
「サンキュー京太郎。いや、まさか名門校の主将が小手返しとはな」
「ははっ、あまりマナーの良い行為じゃないですからね」
まぁ、うちの部長のツモよりはマシか
「やっぱり、読めないんすか?」
「あぁ、盲牌しても見切れねぇーとはな。しかも、意地悪な事に俺がツモ番の時ばかりやりやがる。」
「どうしても、牌を見る事になりますからね。」
「そうだよな。牌に視線を移した時を狙われるからな。
まぁ、突破口は完全に自分の牌の効率だけ考えるか、もしくは」
うわー、超辛いこと思いついた。
「もしくは、何ですか?」
「もしくは......」
さぁ、10分の休憩を挟み再開いたします。
この半荘で長野の頂点が決まります。
さぁーて、残すもあと半荘一回かよ。
「どうだい三嶋君。何か思いつきましたか?」
「まぁ、ひとつ、ふたつは考えました。」
「そうですか。そうじゃないとインターハイ出場すら無くなりますよ。」
「そうっすね。でも、俺は俺を信じてうつだけですよ。」
<京太郎視点>
先輩。頑張ってください。
「もしくは、奴の動きをずっと見て。手牌を全く見ずに打つ。」
『最後の東1局スタートです。』
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