眷属、集めます
第25話
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力を充填しながら待っていると、白音さんが森に向かって移動を始める。屋上から飛び降りて着地する間に白音さんの気配が結界に遮られる。見たことのない結界ですね。これが仙術の結界ですか。この目で見れたのは幸運です。体内の魔剣の術式を少し書き換える。これで生存率がかなり上がりました。そして、辿り着いた結界に対結界用の魔剣で切り裂いて中に入る。
「あちゃ〜、やっぱり抜かれちゃったにゃ〜」
白音さんと対峙する様に黒い着物を着崩している女性が僕を見ながらやれやれといった風に首を振る。
「ヴァーリチームの黒歌ですか」
「そこまで知ってるなんて反則臭い諜報能力にゃ。それで、私に何か用?」
「知っているでしょう、僕達は三勢力の平和維持の為に力を振るうと。討伐対象に含まれていないとでも?」
聖剣を両手に産み出して構える。
「祐斗さん、少しだけ待って下さい。話がしたいんです」
「……逃げられない様に結界を張らせてもらいます」
仙術での結界の内側に聖剣を楔にした結界を張り直す。これで逃げられる事は無い。
「良いですよ。少しと言わず、納得出来るまで。僕はそこで隠れている猿の相手をしますから」
「ばれてたのか。今日はヴァーリを半殺しにした時の姿じゃないようだな」
「あの姿はあまり取りたくないのですよ。それに今日はあの姿にも成れませんし、鬼戒神も呼び出せないのでね。今日の僕が基本ですから。それから白音さんの話が終わるまで、存分にやりあってあげますよ」
孫悟空である美猴と共に空へと駆け上がる。どうやら二人の話し合いを邪魔するつもりは無いようですね。さて、十八番の持久戦と行きますか。
side 塔城白音
祐斗さんと新しく現れた男の人が空で戦っている。目の前にはお姉ちゃんが、SS級のはぐれ悪魔で私達『断罪の剣』のターゲットに入ってしまっている黒歌お姉ちゃんが居る。力に溺れて主を殺して、私を置いて何処かへ行ってしまったお姉ちゃん。目の前に居るお姉ちゃんを見て、力に溺れて主を殺したんじゃないのは分かる。祐斗さんに紹介して貰った情報屋に頼んで、お姉ちゃんの事やお姉ちゃんが殺した主の事などを調べてもらい、その情報を元に導きだされた答えは私を守る為にお姉ちゃんが主を殺したと言う事。だけど、それならなんで
「お姉ちゃん、どうして私を置いていったんですか」
自然と涙が零れる。私を守る為ならどうして置いていったんですか。私が急に涙を流した事にお姉ちゃんが動揺する。
「お姉ちゃんが居なくなって、私は、悪魔に追われて、私達が拾われる前の生活よりも辛くて、痛いことがあって。理解出来ない悪意をぶつけられて、必死に逃げて、本当にもう駄目だと思った時に、たまたま祐斗さんに出会えたから私は今ここに居るんで
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