眷属、集めます
第25話
[2/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
テルトさんは僕が望む戦力のラインに達するまで時間がかかり過ぎます。ですので逆にその弱さを利用させてもらいます」
「弱いのを利用っすか?」
「ミッテルトさんが弱いのは力の総量が少ないからです。逆に言えば隠れる際に簡単に隠れれると言う事です。なのでミッテルトさんには隠密系統の魔剣を特別に支給します。持っているだけで存在感が薄くなる物と、魔力を通している限り周囲の気配に溶け込む物と、魔力を通している限り景色を歪めて姿を見えない様にする物です」
最小サイズの三本の魔剣を作ってそれをミッテルトさんに渡します。
「つまり、奇襲要員っすか?」
「いいえ、違います。ミッテルトさんには結界士になってもらいます」
「結界士?」
「その名の通り結界のスペシャリストです」
「でも、結界なんてそれほど役に立つもんじゃないでしょ?」
「それは悪魔や天使、堕天使が結界に関しての研究を怠っているからです。僕から言わせてもらえばあんな物は結界の初歩の初歩の初歩です。結界の基本を抑えれていませんから」
「結界の基本ですか?」
「そうです。結界の基本、そこに結界があると感じさせない。これが全く出来ていません。少しでも力を感じれる者なら誰でも気付いてしまいます。それに隔離結界ばかりでほとんど発展もしていませんしね」
「えっ、結界ってそういうもんじゃないんすか?」
「違いますね。隔離結界は初歩の初歩の結界ですサイズや強度にもよりますけどね。初歩には浄化結界が来ます。中級には防御結界、増幅結界辺りですね。そして上級は攻性結界と反転結界、最上級は結界同士を組み合わせて作り上げる工房です。例外も幾つかありますが、何かの儀式を行う為に特殊な空間を用意する為に使う結界とかですね。ミッテルトさんには1年以内に最低でも攻性結界まで完璧に取得してもらいます。これがその教材です」
広辞苑並の厚さの本を棚から取り出してミッテルトさんに手渡します。
「なんすか、これ?」
「『下級でも使える結界全集』です。僕が執筆している魔術書です。冥界の書店でも購入出来ますが、あまり売れてないんですよね。攻性結界まで使える様になれば下級の子供でもケルベロス位簡単に処理出来るんですけどね。増幅結界の回復系だって悪魔でも恩恵が受けられる様に調整してるんですけど知られていないのか売れないんです。これに関しては大赤字を出しているので黒字になる様にミッテルトさんに結界で活躍してもらおうなんて全く思っていませんから」
「いやいやいや、明らかに思ってるでしょう!?」
「赤字は気にしませんよ。魔剣販売で、最近は天界の方でもやってるんで聖剣販売もですが、とにかくお金には困っていませんから。あまり溜め込みすぎるのも経済に悪影響を及ぼすので使わないとい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ