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三人の魔女
第二章

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「そうしたことであっても」
「構わないのだな」
「はい」
 その通りだというのだ。
「私もご一緒させてもらいます」
「そうしてだな」
「妙薬を手に入れましょう」
「いいのだな、本当に」
 ガウェインはエレインに顔を向けて問うた。
「そうしても」
「はい、決めましたから」
「一度決めたならばか」
「騎士として」
 断じて、というのだ。
「変えないです」
「そうか、ではな」
「はい、行きましょう」
 森の中をというのだ。こう二人で話してだった。
 ガウェインはエレインと共に森の奥深くで竜が守っている妙薬を目指して進んだ。しかしその中でだった。
 不意にだ、二人は森の入口で洞窟を見つけた。エレインはその洞窟を見てすぐにガウェインに対して言った。
「ガウェイン卿、もう遅いですし」
「今夜はだな」
「はい、あの洞窟の中に入って」
「休むか」
「そうしましょう」
 こう話してだ、二人でだった。
 馬を洞窟の入口に止めて中に入った、するとその中には。
 一人の老婆がいた、黒いフードを頭から被り顔は見えない。その老婆を見てガウェインは彼女に尋ねた。
「もし」
「何ですかのう」
「貴女がここに住んでおられるのか」
「そうですじゃ」
 この言葉と共にだった、老婆は顔をあげてきた。見れは目は細く顔はしわがれている。その声もそうなっている。
「ずっと」
「そうか」
「姉が二人おりますが」
「その姉君達は一体」
「森の中にいます」
 老婆はガウェインに答えた。
「ここから先に」
「そうなのか」
「それで騎士殿と見受けますが」
 ガウェインだけでなくエレインも見ての言葉だ。
「貴方達は何処に行かれますか」
「森の奥に入りだ」
 そしてだとだ、ガウェインは老婆の問いに答えた。
「そのうえで竜が守っている妙薬を手に入れる」
「何と、あの竜をですか」
 ガウェインの言葉を受けてだ、老婆は驚いた声で応えた。
「あの竜は不死身でしかも恐ろしい力を持っています」
「勝てる相手ではないか」
「そうした相手ですじゃ」 
 こう言うのだった。
「人ではとても」
「しかしだ。その薬があれば多くの民が助かる」
 ガウェインは老婆にこのことも話した。
「だから私達はだ」
「行かれますか」
「そうだ、民の為にな」
「どうしてもですか」
「私達は行く」
「そうさせてもらう」 
 エレインも老婆に毅然と答えた。
「何としてもな」
「左様ですか、では」
「では?」
「せめて道を知らないとなりません」
 老婆はこうガウェインに言った。
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