第11話 魔法衛士隊到来するが
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けながら、ぼんやりと外の風がはいってくるのを感じとるのと、あとで姫殿下とそれに付随してくる魔法衛士隊の音が聞こえてくるようにして、ベッドで横になって数分後に、ドアがノックされた。
誰だろうと思い
「誰かな?」
「メイドです。遅くなりましたが、部屋の掃除にまいりました」
そうか。今日は急きょ歓迎式典になったから、メイドの通常の仕事が遅れているんだなと思い、一瞬考えたのちに、
「合鍵はもっているんだろ。入ってかまわないよ」
アンロックの魔法をかけてあるのに、部屋が掃除できるってことは、専用の魔法具があるわけだろう。ドアをあけて入ってきたのは、声から推測はついていたが、フラヴィだった。
ドアをしめて振り向いたところで、
「部屋の掃除は別にいいけど、二日酔いにならなかったかい?」
「おかげさまで」
「魔法薬は?」
「すみません。ちょっと忘れてきまして」
「次の掃除の時にでも、持ってきてテーブルの上にでもおいといてくれればいいよ」
「はい」
「それじゃぁ、テーブルの上だけ、今日は片づけてもらえるかい。昨晩のまんまだから」
「あとはよろしいんですか?」
「ああ、虚無の曜日とかは部屋の掃除にまわってこないだろう?」
「そうですね」
「っということさ。忙しいのなら、普通に掃除した時間ぐらいは、そこのテーブルで休憩しててもいいよ」
「はい?」
「身体はひとつなんだから、バカ正直に魔法学院のメイドの仕事をやってたら、つかれちまうだろう。少し要領よくすればいいだけさ」
「それでは、テーブルの上をかたずけまじたら4分ほど休憩時間をいただけますか?」
「だいたいの掃除時間がそれぐらいだったらね」
「いえ、本当はもう少し長いのですけど、明日掃除に入るメイドにはある程度手抜きしたのはわかっちゃいますから」
「いや、かまわないよ。あまり長い時間いてほしくなかったらしい、とでもつけくわえておけばいいのさ」
「はい。それでは、テーブルの片づけをさせてもらいますね」
俺は、ベッドで目をあけたまま上を向いていたが、フラヴィはテーブルの上を片付けて、その上を雑巾で拭いたところで、席に座ったようだ。1分ちょっとの沈黙のあと、
「何か変な感じですね」
「何がかな?」
「いえ、ミスタ・ アミアンが私たちメイドをそのベッドの上で、検査しているのを見ますけど、逆にミスタ・ アミアンがベッドの上で横になっているのを見るのは初めてですから」
俺はフラヴィの方へ顔をむけ
「なるほどね。けど、今はもう少し小声の方がいいと思うよ。窓をあけているから」
そうすると小声で、
「すみませんでした」
「いや、なに。掃除のかわりにそこで
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