第四章
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「私痩せたの」
「鏡見たら?結構ね」
「痩せたから」
「あんたが望んでいた位にね」
「そうなったわ」
こうキャシーに言うのだった。
「「本当にそうだから」
「一回鏡で見たらいいわ」
「それじゃあ」
友人達の言葉を受けてだ、その場でだった。
キャシーは懐から小さな鏡を出して自分の顔をチェックした。すると。
自分が望む通りの具合の顔になっていた、望んでいたままの。その顔を見て信じられないという顔で言った。
「嘘みたいよ」
「あれじゃないの?」
ここで友人の一人がキャシーにこう言った。
「あんたリーさんのことをずっと考えてるわよね」
「ええ、それはね」
「そう、だからなのよ」
「痩せたのね」
「つまりね、これはね」
このことはというのだ。
「恋わずらいで」
「恋をしているから」
「あんたは痩せたのよ」
「そうなのね」
「どう?それで今の気持ちは」
あらためて問うてきた友人だった。
「痩せられて」
「辛いわ」
こう返したキャシーだった。
「だって言えないから」
「まあいい精神状況じゃないわね」
「そう、どうしてもね」
「そうなのね」
「どうしたものかしら」
「あのね、今のあんたね」
友人はキャシーにだ、今度はこう言った。
「凄く綺麗だから」
「告白すればなの」
「絶対にいけると思うから」
だからだというのだ。
「言えばいいじゃない、いいわね」
「そうなのね、それじゃあ」
「そう、リーさんにね」
告白すればどうかというのだ。
「そうしたら?」
「けれど確実じゃないわよね」
キャシーは困った顔でその友人に返した。
「告白しても確実じゃないわよね」
「それはね」
そう言われるとだった、友人にしてもだった。
今一つはっきりしない顔になってだ、こう答えたのだった。
「確実じゃないのは確かよ」
「だからね」
「言えないのね」
「言えたらもうね」
とっくの昔にだというのだ。
「言ってるわ」
「それはそうよね」
「本当に辛いわ」
またこう言ったキャシーだった。
「今は」
「まあとにかくね」
「これでダイエットは出来たわね」
「そっちの願いは適ったわね」
「そうね、けれどね」
その願いは適ったがとだ、こう友人達に返したキャシーだった。
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