第三十七話
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を受け取りデラーズ閣下にも、返杯する。
「ささ、デラーズ閣下もどうぞ」
「うむ。頂こう」
トクトクトク
デラーズ閣下のグラスにも、ワインを注ぐ。
ワインボトルを近くのテーブルに置く。
「そう言えば悠斗よ。貴殿に聞きたい事があったのだ」
「うん?と、失礼しました。それで聞きたい事とは?」
ワインを飲んでいる最中に話しかけられた為、素の返事をしてしまった。デラーズ閣下は、特に気にした様にはなかった。
「なに、簡単な事よ。いつ結婚するのだ?」
「!ゲッホゲッホ」
いきなりなに言ってるんですか!デラーズ閣下!ワインを吹き出しそうになって、飲んだら気道に入ってむせましたよ!
呼吸を整えながらデラーズ閣下を見ると、ニヤニヤと笑っていた。
「ゴホン!失礼ですが、質問の意図が分かりませんのですが?」
「なに、ワシとしては不動准将がそろそろ結婚を考えても良い年だと思っての、それで聞いたのだ」
デラーズ中将がそう言った瞬間、近くに居た女性陣の視線が不動准将に集中する。
「(はて?視線が集まった気がした様な?気のせいか?)いや、まだ恋人すら居ないのに結婚と言われましても」
「(ふむ。此れだけの女性陣からの好意の視線に、気付かない辺りは鋼入りだのう)では、好きなおなごは居るか?」
デラーズ閣下の問いかけに、腕を組んで考えてみる。が、特に思い当たる節はなかった。
「いや、今の所居ませんね」
「なに?いないと申すか?」
非常に驚いた顔をするデラーズ閣下。別に、変なことを言ってはいないはずだ。
(きた!まだチャンスがある!)×大多数の女性陣
(ふう。まだ、私の気持ちには気付いてくださらないのですね悠斗)←元米軍の衛士
(クッ!やはり、前に宇宙に来たときのチャンスを、生かすべきだった!)←海兵隊指揮官の中佐
(・・やはり、アキトさん以上の鈍ちんです。計画の再考の必要があります)←電子の妖精
(チッ!やっぱり、接点が少ないのは厳しいね。大丈夫!まだ、挽回出来るさ)←某猫目の巨乳さん
(う〜ん。やはり、もう少し積極的に行った方が良いのでしょうか?)←褐色肌のピンク髪さん
祝勝会の会場に入る女性陣はそんな等を、考えていた。そして、遠く離れた地球でも今の話を感じ取るものがいた。
バキ
室内に何かが折れる音が響く。その物音に気付いた女性秘書が、書類から視線を外して音のした方を見ると、事務総長がボールペンを握り潰していた。
(フフフ。悠斗よ。貴様は私の者なのだから、誰にも譲らんからな)
何やら、笑う事務総長が怖くて秘書は、見なかった事にして仕事に戻るのだった。
そんなことを女性陣が考えているなど知らずに、俺はデラー
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