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でんきタイプで縛りプレイ
12話:グリーンのポケモン達
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だ。

 そこはもう惨劇だった。

 エリカ、とナツメが倒れていた。

「エリカ、ナツメッ!!」

「ハルト……さん??」

 俺達は彼女らを見て息を呑む。憤りを覚えた。

 ……エリカは泣いていた。

 顔に痣がある。よく見れば、全身がボロボロで振袖は台無しで、胸の所も乱暴にされてはだけてしまっていた。

 でも、泣いていた理由は他にあった。ただ単に痛いとか怖いとかだけじゃない。

「ナツメさんが……………私を庇ってくださって…………」

「……エリカに比べたらまだマシよ。腕をやられただけだわ」

 ナツメは無理にその重傷な身体を起しては告げた。

 片腕が折れているらしい。無意識に俺は彼女の身体を支えていた。

「彼が、ここに来たわ……」

 やはりグリーンの仕業だった。

 ここバトルフィールドをよく見渡せばわかる。

 奴が所有してあるであろうポケモンが暴れまわった爪痕を見れば一目瞭然だった。

「タケシが連れて行かれたわ……人質としてね」

 確かに、さっきからタケシの姿が見えない……

 何でタケシを人質にしたのかは理解できないが。女性であるエリカやナツメの方がいいだろうに……

 ただ一つだけはっきりとわかることがある。

 このままグリーンを放っておいたら彼女らのように犠牲者は増えるだろう。

 その時、悲鳴の上がる声がここではない別の場所から聞こえてきた。

 聞いたことのある、女の子の声だった。

「カスミ……」

「……ハルト、私たちは平気だからもう行ってちょうだい」

「泣いて不安にさせてごめんなさい……もう大丈夫です、カスミさん達をよろしくお願いしますわ……」

 ……2人を放置するのもあれだが。すぐ傍の控え室に避難していた彼らが2人を介抱してくれるだろう。

「ハルトさん……どうかご無事で」

「ハルト、気をつけて……彼はきっとゲイよ」

「……行ってくる」

 ……絶対に負けるワケにはいかない理由ができたな。

 俺とナオコさんはメインホールへと向かうのであった。

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