暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
錬金術師の帰還篇
32.怒りの神意
[8/8]
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
。
「──ごめんね、お待たせ。行こ、雪菜ちゃん、
夏音
(
カノ
)
ちゃん。じゃあね、古城君、彩斗君。行ってきます!」
息を切らせて戻ってきた凪沙が、雪菜と夏音の手を引いて歩き出す。
彼女たちにおざなりに手を振って、彩斗と古城はマンションの中へと引き返した。
古城はそのままエレベーターに乗りこみ、彩斗はロビーで壁に背を預けてもう一人を待つのだった。
数分後、エレベーターからいつもの黒いギターケースを背負った少女が現れた。
見慣れない冬服の上に大きめのコートを着こんでいる友妃は、いつもより無邪気に見える。
「ごめんね、彩斗君。ボクを待っててもらっちゃって」
少し申し訳なさそうにうつむく友妃。
「いや、別にいいよ。天塚のことは気にせずに逢崎も楽しんで来いよな」
「うん。でも、ボクがいない間に変な事件に巻き込まれないでよ。女の子の血も吸わないでよね」
「わかってるっつうの。てか、それ言われるの二回目だぞ」
それほど俺が信用ならないってことか、と彩斗は苦笑いを浮かべる。
「それじゃあ、行ってくるね。彩斗君」
「ああ、行ってらっしゃい」
彼女に手を振って、彩斗はあくびをしながらエレベーターに乗りこむのだった。目的の七階の七〇三号室に入ったあたりで彩斗の全身は硬直する。
雷鳴に似た巨大な爆発が響き、絃神島の人工の大地を震わす。彩斗は急ぎ足で玄関からベランダへと身を乗り出す。
視界の片隅に映る海沿いの地区に、かすかな黒煙が立ち上る。
爆心地はおそらく
人工島東地区
(
アイランド・イースト
)
の港湾地区──
空港や埠頭が連なる絃神島の玄関口。
そして夏音たちが向かったフェリー乗り場がある場所だ。
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ