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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story1 謎の少女と宝石
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「お前等、あの子がドコから来たかも分からねェのか?」
「どういう事、アオイ?」
「お前等はあの子と駅で会ったんだろ?だったら、列車に乗ってドコからか来たって事だろ?」

アオイの問いにコテツが一度聞き返し、再度アオイがもう一度分かりやすく説明してから問うと、

「それなら分かるかもしれないわ。」
「ミラさん!ウェンディ!」

医務室で少女の手当てをしていた妖精の尻尾(フェアリーテイル)の看板娘である、長い銀髪の少女、『ミラジェーン』(通称ミラ)と、腰辺りまである長い藍色の髪の少女、『ウェンディ』が医務室から出て来た。

「傷が深く出血も多かったですけど、命に別状は無いので、しばらくすれば目を覚ますと思います。」
「わざわざすまんのぉ、ウェンディ。」
「いえ。」

ウェンディに礼を言ったのは、妖精の尻尾(フェアリーテイル)3代目ギルドマスターである背の小さな老人、『マカロフ』だ。

「ミラ、あの子がドコから来たのか分かったのかっ!?」
「ドコドコ〜?」
「確信は出来ないけど、あの子のショルダーバッグの中から、これが出てきたから。」

そう笑顔で言いながらミラがナツ達に見せたのは、少し萎れている1輪のスズランだった。

「スズラン?」
「何でスズランで、アイツがドコから来たのか分かるんだよ?」

グレイが首を傾げ、ナツが頭の後ろで手を組みながら言うと、答えたのはミラではなく、

「この近くでスズランの花が咲いていて、列車でマグノリアまで来る事が出来る所は、スズラン村しかねェよ。恐らくあの女は、スズラン村でそのスズランの花を摘み取り、列車でマグノリアに来るまでの間で怪我したんだ。こんくれェの事も分からねェなんて、やっぱおめェはバカだな。」
「んだとイブキ!喧嘩売ってんのかァ!?」
「単細胞の相手をしてる暇なんて、俺にはこれっぽっちもねェよ。」
「んだとォォオ!?」

紫色の髪の毛に吊り上がった赤と紫のオッドアイの少年、『イブキ』が答えた。
喧嘩っ早いナツにとって、イブキの言葉はナツの怒りを奮い立たせてしまう。バカにされた事を理由にイブキに噛み付くような勢いでナツは声を荒げるが、イブキは再度ナツをバカにしながらあっさりと断る。

「で、イブキが言ってる事とミラが言おうとした事は同じなのか?」
「うん。」

エルザが問うとミラは笑みを崩さずに頷いた。

「他に、あの子が持ってた物は?」
「ほんの少しのお金と、こんな物が・・・」

コテツの問いに、ウェンディが両手に持っていた物をテーブルの上に、掌サイズの黄緑色と黒い巾着を2つ乗せた。2つとも中に何か入っている。

「中は見たの?」
「いえ、失礼かなと思って・・・」
「あそこに、「礼儀」の「れ」の字も無い、失礼すぎ
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