第四章 炎
第9話 遊園地
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物』と会っていた。
一方通行は遊園地には釣り合わない杖をつきながら歩いていた。
一方「(見失ったと思ったらあンなところにいたのか……)」
ベンチに仲良く座る士道と琴里を見つけた一方通行は、少し離れた位置のベンチに座った。
士道は疑問に思っていた。
5年前、折紙の両親を殺したのは、本当に琴里なのだろうかと。
士道「琴里」
琴里「な、何よ」
士道「琴里。お前は5年前ーー」
と言いかけた瞬間、士道の周りの音が少し遠くなるのを感じた。
自分の周りに目に見えない壁……まるでASTの『随意領域』のような……
士道「え……?」
次いで、上方から目の前、琴里のいる場所に、何かが落ちてくるのが見えた。
次の瞬間、
凄まじい爆発音が響き渡り、目の前は炎で埋め尽くされた。
士道の身体は周囲に展開した壁が爆風を完全に防いでいたのだが、その外側にいた琴里は……
士道「琴里!」
叫ぶ。
そして、外側に出ようとするが、見えない壁は士道の力程度ではビクともしなかった。
士道は上方からの視線に気づいた。
バッと顔を上げるとそこには、
士道「っ、折紙……」
空には、ワイヤリングスーツにCR-ユニットを纏った鳶一折紙が浮遊していた。
折紙「士道。ここは危険。離れていて」
まるで折紙の身体を包み込むような形をした巨大ユニット。
間違いない。今琴里を撃ったのはこの少女だった。
『う……わぁぁぁぁッ!?』
一拍おいて周囲の客たちも異常事態に気づいたらしい。
だが、士道は動かず、空に浮いてる折紙を睨み付ける。
士道「折紙!おまえ、今何をしたのか分かってるのか……ッ!?」
士道が叫ぶと、折紙は静かに首を前に倒してきた。
折紙「……五河琴里を殺した」
そのあまりに簡素な物言いに、士道は全身を震わせた。が、
一方「ったくよォ……勝手に人を殺すなよなァ……まあ、死んだって言われたのは俺じゃねェけどよォ……」
琴里「そうね。殺した、ね。随分とお手軽に言ってくれるじゃあないの」
琴里のいた方から不適な声が2つ聞こえると同時に、そこにあった煙が巻かれるように霧散する。
その中心には、チョーカーのスイッチをONにして、琴里を守るように前に立っている一方通行と、その後ろで焔の壁を展開している琴里の姿があった。
琴里「ふう……って、一方通行。前に言ったと思うけど、私は焔の壁があるから守らなくても大丈夫だって……」
琴里の言葉を遮るように、一方通行は口を開いた。
一方「俺もさっき言ったはずだ
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