繋いだ手は一つ、繋ぎたい手も一つ
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うか」
「はい」
手を繋ぐ。暖かさが心地いい。こうして誰かと繋がるのは、嫌いじゃない。
敵には敵の想いがある。戦とは理不尽の押し付け合いだ。
でも、私達が勝ち抜いて、それが終わって……いつか従えた敵ともこうやって手を繋げるようになるのが……華琳様と私達の目指すモノ。
だからあなたも、私がこの口で説き伏せてみせるわ、夕。
奪おうとしてるんだから、奪われる事も覚悟の上よね? 言い訳は聞かないわ。綺麗事なんかも許さない。巻き込んで全てを手に入れろって、そう言ってくれたのはあなたでしょう?
奪い奪われの乱世。
理由も想いの願いも祈りも……全てを読み解き、尚、進もう。
それが私達軍師だ。
世界を変えたい主の願いを叶える為に、生きる全てを賭けて、理不尽を行使しよう。
私は覇王の王佐。華琳様の想いを叶えるに足る正統軍師。
夕……自分達が不都合になる事態を読み取れない、なんて、首に乗っているのが出来の悪い帽子掛けのような甘ったれた軍師なわけ無いわよね。袁を掌握出来るあなたが、そんな無様なわけが無い。
危機を予測し、気付かせ、回避し、献策する……それが出来ないなんて軍師足り得ない。でもね、一人で全てを操るには限界がある。
跳ね返してみせてよ。そうしたら……大切になったもう一人の友達と一緒に……あなたを心の底から敗北させてあげるから。
あなたは一人で主の為に、私は私達で主の為に。
大人しく、私の隣に、手を繋ぎに来なさい……夕。
そして明……絶対に夕の側を離れるんじゃないわよ。
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