第五章
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「そんなの朝走ってね。一気に抜くのよ」
「お酒を?」
「そうよ。だから飲むわよ」
「今日はいいよ」
彼はこう言って断る。
「今日はね。もういいよ」
「何よ、つれないわね」
従弟の言葉に扉の向こうで憮然とした声を出す。
「わかったわよ。もう寝るわよ」
「うん、そうしたらいいよ」
そのつれない声を従姉に返した。
「じゃあね。僕は寝るから」
「もう今日は誘わないから」
今日は、と限定するのが彼女だった。
「じゃあね。子供は早く寝なさい」
「姉ちゃんもね」
悠樹もさらに言い返す。
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