コモンサイド
2305/12/17 「情報」
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十六時。
買い物の帰り、久しぶりに姉に会った。
「あ! 久しぶり〜、元気してる?」
「元気してる? じゃなくてさ、なんでこんな所居んの」
「ん? 休憩。ほら、うちここ最近いろいろあったから」
「あー、自殺の」
「うん、警察にいろいろ聞かれたりしたんだよー! 局違うから全然話す事なかったけどね」
姉はいつも通りのようだ。
「へー、どんなの話したの?」
「んとね、よくサボったり、自分の分身ほしーみたいな事を言ってたとか、そんなのを」
全くと言っていい位、無意味な情報だった。
「……」
「どうしたの?」
「何でもない」
「そう、それじゃーねー」
姉は予定通りの道を歩んでゆく。
「あ、一つ質問していい?」
「ん?」
「高度な人工知能は人間に対して害をなすと思うんだけど、どう?」
論文か何かを切り取ったような質問だった。
「うん、害をなすと思うよ」
「そう、ありがと。じゃーねーまた今度ー」
そう言うと、今度はそそくさと去って行った。
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