第六章
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していたのは」
「各国の人達もしていて」
「ソ連もね」
『平和勢力』であり諸民族の平等を解いていた筈のこの国もだったのだ。
「スターリンが物凄く殺していたのね」
「そうだったのね」
「長い間そのことがわからなかったなんて」
「酷いことね」
「スターリンがしたことなんてね」
つまりソ連のユダヤ人虐殺はだ。
「日本だと学者さんやマスコミが隠していたのね」
「ソ連寄りの人達が」
「それでなのね」
「ことの事実がわからなかったの」
「平和や人権を言う人が虐殺を知っていても隠していたなんて」
「これも酷い話よね」
「全くよ」
女子大生達は眉を顰めさせて話すのだった。
「世の中、酷い話もあるわね」
「虐殺があってもそれが隠されたり事実が曲げられて伝えられたり」
「そうしたこともあるのね」
二人もこのことを知ったのだった、二人共その手元にあの大天使ミハエル軍団の本がある。その本を吐き気に耐えつつ読んだうえで話すのだった。
ナチス時代のユダヤ人虐殺については長い間その真相はわかっていなかった、ドイツ以外の多くの国がその虐殺を行いその惨たらしさはナチスでさえ止める程だった。このことは歴史の闇の中に隠されていたがようやく出て来た。それは幸いであったと言うべきであろうか。それとも人が知るべき事実ではなかったのだろうか。その判断は容易ではない。
屠殺場 完
2014・8・30
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