第六十七話 Zero Virus Maze-Red Cyber Maze-
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ゼロは敵の攻撃をかい潜りながら先に進む。
イレギュラーを切り捨てながら先に進むが、ゼロの表情は険しい。
ゼロ「何なんだこれは…」
このエリアに入った途端に頭痛に似たような物が襲い掛かり、ゼロは苛立ちが込み上げる。
何とかリフトから跳躍し、床に着地すると脳裏に映像が浮かんだ。
まるで走馬灯のようだ。
脳裏を流れていく何かの映像。
時折ノイズが混ざる。
紅と金色が見えた。
あれは昔の自分だ。
今のアーマーになる前のアーマーが見える。
無造作に伸ばされた両手が真っ赤に染まり、人工血液の雫を落とす。
狂気に染まった青いアイカメラが何かの残骸を見ている。
床に千切れたレプリロイドの腕と、内部骨格が剥き出しにされた残骸が転がる。
次の瞬間、映像が切り替わる。
次に見えたのは蒼いアーマーを纏った少年。
見覚えのある少年、あれはエックス…いや、違う。
よく似てはいるが違う。
エックスに似た少年が、黒いアーマーを纏い、どこかゼロに似ている少年と戦っているのが見えた。
ゼロ「(俺は…あの黒いレプリロイドを知っている…)」
何時からかは分からない。
しかし何処かで…。
蒼いアーマーを纏う少年にしても何処かで見覚えがあるような気がした。
ゼロ「(一体何処で……)」
『ゼロ…』
ゼロ「っ!!」
思考に耽っていたゼロの目を覚ますように聞き慣れた声が聞こえてきた。
ライト『ゼロ…』
ゼロ「Dr.ライト…」
ライト『見たようだね、過去の記憶を…』
ゼロ「過去の記憶…?」
ライト『零空間は様々な記憶が集まる場所…それは100年前の記憶も例外ではない。』
ゼロ「あれは…100年前の記憶の映像だったのか……あの蒼いレプリロイドと黒いレプリロイドは一体……」
ライト『あの子達は、レプリロイドではなくロボットじゃ…蒼いロボットがエックスの元となり兄とも呼べるロックマン…そして黒いロボット…フォルテは君の兄とも呼べる存在じゃ』
ゼロ「兄…?」
ライト『フォルテは君の開発中で生まれた新しい技術を使った実験機じゃよ、構想自体は君の方が先だったようじゃがな』
ゼロ「………」
何だか実感が湧かないが、ライト博士が嘘を言うような人物ではないと分かっているため、ゼロは何も言えない。
ライト『ここから先は今までとは比較にならんくらい危険な場所じゃ。このカプセルに入れば君の秘められた力を解放すること出来る…。このカプセルに入るか君の判断に任せる。前と同じ言葉じゃが、君ならこの力を正しい方向に…戦うべき敵に使ってくれると信じているよ…後は力を使う君次第じゃ…』
そう言うとライト博士のホログラムは消えた。
ゼロは少し間だけ黙孝するとカプセルの中に入る。
光に
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