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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
番外編
番外編5:ある執務官の恋愛事情
第2話
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宿っていた。
その目で見つめられたヴェロッサはしばらくすると大きくため息をついて
フェイトに苦笑を向けた。

『君が強情なのははやてから聞いているからね。 仕方ないか。
 シャッハには僕から連絡しておく。 あと、くれぐれも気を付けて』

「了解です。 ありがとう」

フェイトの謝辞に肩をすくめて応えると、ヴェロッサは通信を切った。
フェイトの眼前からは通信ウィンドウが消え、代わりに別のウィンドウと
キーボードが現れる。
フェイトは自らの指をキーボードの上で踊らせながら、シンクレアに声を掛ける。

「シンクレアも退避して。 あとは私がやるから」

「いえ、俺は残りますよ。 あなたを一人で残すわけにはいきませんからね。
 俺にだって、あなたの手伝いくらいはできるでしょうし、いざという時に
 助けが必要になるかもしれませんからね」

フェイトはシンクレアの言葉に手を止め、シンクレアの方に顔を向ける。
その目には、笑みを浮かべた口とフェイト自身と同じく意志の炎を宿した
目が映った。

「しょうがないね。 じゃあ、ポッドの方を見てきてくれる?
 この揺れで岩が崩れてきたりしたらいけないから」

「了解です」

シンクレアはフェイトに向かって頷くと、ポッドが並ぶ方に向かって歩き出した。
その背中を目で追っていたフェイトは、軽くかぶりをふると再びキーボードを
高速で叩き始める。

徐々に振動が大きくなっていくなかでも、フェイトは冷静に仕掛けの解除作業を
続けていく。

一方、シンクレアは生体ポッドが並ぶ前に立っていた。
時折崩れ落ちてくる岩壁のかけらを撃ち落として生体ポッドが傷つかないように
守りつつ、フェイトの方に目を向ける。

(フェイトさん、大丈夫かな?)

シンクレアの目には必死に仕掛けを解除するべく戦うフェイトの姿が
小さく見えた。

そのとき辺りを一際大きな振動が襲い、シンクレアはバランスを崩してしまう。

(わっとと・・・)

たたらを踏んで何とか倒れずに踏ん張ったシンクレアの視界の端に、
これまでの中で一番大きな岩塊がポッドの上に落ちようとしているのが映る。

「いけないっ! インヴィンシブルっ!!」

《はい、マスター!》

シンクレアがインヴィンシブルを岩塊に向けて構えると、
その先端から光弾が発射されて岩塊は粉々に破壊される。

「ふぅ、やれやれだね」

《ナイスショットです、マスター》

安堵の吐息を漏らしたシンクレアは、褒めそやすインヴィンシブルの声に
微笑を浮かべて応じた。

その時、先ほどと同じくらいの大きな振動が再び襲い、
シンクレアは地面に転がってしまう。

「くそっ・・・いよいよヤバイな。 まだか、フ
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