番外編
番外編5:ある執務官の恋愛事情
第2話
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スカリエッティ以下3名をバインドで拘束したフェイトとシンクレアは、
先に突入したシャッハやヴェロッサとの合流とアジトの探索のために
再び奥へと進み始めた。
シンクレアは先を歩くフェイトの背中をを見ながら歩いていたが
その顔は少し赤みをおびていた。
(よく見たら、フェイトさん・・・なんて格好だよ)
大した働きができなかったとはいえスカリエッティや戦闘機人との戦闘に
臨んでいたときは気が張っていたのが一気に緩んだためか、
露出の多い真ソニックフォームのバリアジャケットに包まれたフェイトの肢体を
目の当たりにして、シンクレアは目のやり場に困っていた。
(いかんいかん。 まだここは敵のアジトなんだし、気を抜いちゃダメだ)
シンクレアは己の雑念を振り払うように勢いよく首を横に振ると、
それなりに力を込めて平手で自分の顔を打った。
パンと乾いた音が洞窟の中に響き渡り、不審に思ったフェイトが後を振り返った。
「どうしたの?」
「あ、いや。 なんでもないです」
シンクレアはフェイトから微妙に目をそらしつつ答えるのだが、
そんな態度からますます不審に思ったフェイトは、疑いの目をシンクレアに向けつつ
近寄っていく。
「本当に? って、なんか顔赤いよ?」
そう言ってフェイトはシンクレアの顔を上目づかいで覗き込む。
否応なくフェイトの白い肌とバリアジャケットに包まれた豊かな胸が目に入り、
シンクレアの顔はますます赤みを増していく。
(うぅ・・・勘弁してくれよぉ・・・)
さすがにフェイトの行動に耐えかね、シンクレアはフェイトの肩を掴むと
フェイトの身体をくるりと回転させて自分に背中を向けさせる。
「それよりも、アジトの探索が先決ですって。 さ、急ぎましょ。
俺は大丈夫ですから、ね」
「・・・まあ、シンクレアがそう言うならいいけど、無理はだめだよ?」
「だから、大丈夫ですって。 行きましょ」
シンクレアが語調を強めて言うと、フェイトは納得いかないような顔で
振り返りつつも、前に向かって再び歩を進め始めた。
先へと進んでいくと、2人の目に洞窟の壁面に何かが並んでいる光景が
目に入ってきた。
「あれ、なんでしょうね?」
「うーん、ここからじゃよくわかんないな・・・」
そんな会話を交わしながら2人は進んでいく。
やがて壁面に並んでいるものが徐々にはっきりと見えてくると
それらが人の背よりも高いことが判ってくる。
その形は円柱形で、ぼんやりと光を放っていた。
フェイトとシンクレアは不気味な光景に思わず顔を見合わせつつ、
慎重に前へと足を進ませていく。
それら円柱形の何かが並ぶ前までたどり着き、その中に収められている
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