暁 〜小説投稿サイト〜
一年一組相川清香、いっきまーす。
その二
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から切り離されたそれはビット兵器だろう。
広範囲に展開、こちらに向かってくる。
不規則軌道を描く四つのビット兵器からは何かピリピリとした緊張感のようなものが伝わってきた。
オルコットさんが言った本気という言葉は嘘ではないと私には解る。
スラスターを吹かし軌道を修正、出力全開でオルコットさんに向かって突っ込んでいく。
私がオルコットさんに近づけば近づくほどビット兵器のような誘導兵器を使う場合、私に向かってした攻撃が自分の近くを通ることになるだろう。
私の行動はISの訓練を受けているとしても自分に攻撃が当たることに恐怖を感じ、攻撃するのを躊躇ってくれたら儲けものくらいの行動だ。
ビット兵器の攻撃をバレルロールし交わした私は、オルコットさんに向かって引き金を引く。
銃口からは三発の銃弾。
私の攻撃を交わすため右へと動いたオルコットさんの横をそのまま通り過ぎ、頭を下に地面に向かって降りて行く。
見る間に迫る地面。
私は機体を起こし急速に減速する。
地面スレスレを数秒飛行したのちオルコットさんに向かって上昇を開始する。
このタイミングで私は織斑先生から教わったあるものを使った。
それはISのスピードを瞬時にトップスピードまで持っていくイグニッションブーストだ。
教わったはいいがぶっつけ本番だったため自分で想像していたよりも物凄い加速度が私の身体に襲いかかってくる。
途端、目の前が暗くなってきた。

「あれ? 私……どう、なった……の」

何かに激突した感覚がかり、そのまま私の記憶は完全に途絶えた。

気がつくと目の前には白い世界が広がっていた。
ぼんやりとした意識の中、私はそれを眺める。

「相川さん、気がつきましたの?」

頭を動かし声がした方向をみれば私を見下ろすオルコットさんがいた。

「ここは、どこ?」

「医務室に決まっていますわ」

「何で私はここにいるの?」

「試合中にアリーナのシールドバリアーに激突して地上に落ちましたのよ。まったく覚えておりませんの?」

「ああ、えっと……うん。何となく、だけど……覚えてる。試合はどうなったの?」

「わたくしの勝ちに決まっていますわ」

「そう、だよね」

何だろう心の中に悔しさが込み上げてくる。
最初は織斑くんとお近づきになりたくてクラス代表に立候補したはずなのに、今の私の心中にはオルコットさんに試合で勝ちたいという思いが強あった。
だから私は……、

「ねえ、オルコットさん。また私とISの試合をしてくれないかな」

と言っていた。
私を見下ろすオルコットは絵顔を作ると、まずは身体を治すのが先だと言い、そのあとな
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