暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
全ては呼び鈴とともに
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を引く。よく見たらその顔には斜め一文字に、明らかな刀傷が走っていた。どう考えてもカタギではない。
「小日向……蓮君、だね?」
「うん」
「SAO――――ソードアート・オンラインでのキャラクターネームは、レンホウ」
「………………もう一度訊こうか。おじさん達は何?」
先刻より数段鋭くした眼光を飛ばすと、金髪の男が不愉快そうにピクリと反応した。「おいクソガキ………」と言いかける金髪男を、しかし黒髪男が手で制した。
申し遅れました、と男は言う。
「私の名は
八伎
(
やぎ
)
、こいつの名は
木瀬
(
きせ
)
と申します」
黒髪男――――八伎と名乗った男に、固い口調で紺野木綿季は静かに言葉を紡ぐ。
「そのお二人が……いったい何のご用でしょうか」
「お呼びに参上いたしました」
答えた声は、即答。
「我が主、黒峰重國がお呼びです」
このガキは一体何なんだ、と木瀬宗次は思っていた。
ウチの
黒峰重國
(
ジジイ
)
が珍しく自室から出てきて真剣な面持ちで指示したかと思ったら、最重要案件がたかだか一人の子供を連れて来いときた。
先輩である八伎総一郎は一言の文句もなく二つ返事で了解していたが、木瀬としては面白くない事この上ない。正直、ふざけるのもいい加減にしろ、だ。
生来喧嘩っ早い性分で、この世界に入ったのもただ単に『合法的でないとはいえ
警察
(
サツ
)
に捕まらないでドンパチできる』からだ。決して、あのジジイについて行きたいとか命を賭して従いたいとかでは断じてない。
八伎はその実力ともに尊敬や憧れを覚えているが、あの従順さだけは承服しかねる。
これで連れて来る
子供
(
ガキ
)
が、どこかの組長の一人息子とかだったら、少しはヒリヒリしたものも期待できたのかもしれないが、少し調べただけで分かった。
ただの子供である。
唯一の特筆すべき事柄といえば、ほぼ一年前に収束した悪夢のゲーム《ソードアート・オンライン》に、あのジジイと同じく巻き込まれていたという事であろうか。
要するに、昔の仲間と話したいから連れて来い、という事だろうかと木瀬は勝手に思っているが、それにしてはどうにも本気度合いが高い気がする。
新米の自分一人ならともかくとして、黒峰重國の右腕と言われるまでの八伎をつかせるとはただごとではない。
八伎総一郎は、黒峰重國の裏の顔のみならず、表世界でも常に彼の背後に秘書という形で付いている。あえてボディーガードと言わないのは、双方武力を持たずというデリケートな会談や会場に違和感なく潜り込ませられるためだ。
そんな八伎を、いくら待っている間屋敷から出ないとはいえ、あの用心深いタヌキが手放すなど、前代未聞といっても過言ではない。
木瀬のそ
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