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SAO−銀ノ月−
第六十八話
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でログアウトする』と言っていたので、俺たちと同じくここに落ちてきている可能性も低くはない。

「ほら、見てみてよ。ショウキさん、リズちゃん」

「リズ『ちゃん』じゃない!」

 性懲りもなくリズに怒られるレコンだったが、その間に可視モードになったレコンのメニューを見ると、確かにリーファの現在位置はこの《ヨツンヘイム》にあった。……闇魔法で調べたのでは無いようで、少し安心した。リーファがここにいるということは、恐らくはキリトも同じ場所にいることだろう。

「なら合流出来れば……」

「痛た……そうしようそうしよう!」

 リズに直接攻撃でも受けたのか、頭を抑えているレコンだったが、俺のその提案を聞いた途端にこの調子で復活する。いきなり元気になったレコンに若干引きながらも、リズと二人で洞穴から少し顔を出して、邪神形モンスターが近くにいないことを確認する。

「邪神がいないうちに、さっさとキリトと合流しましょ」

「よし……レコン、先導役を頼めるか?」

「任せてよ!」

 レコンのスキル構成は元々偵察兵のような構成であり、そのスニーキング技術はこれまでの道中で良く知っている。レコンを先頭として俺たちは洞穴から飛び出すと、雪を踏みしめてレコンの闇魔法によるプレイヤーのセンサーをもとに、リーファたちがいるであろう場所に向かっていく。

 雪上を駆け抜けていくと、いつしか凍った湖へと突き当たった。その凍りついた湖にも、例外なく雪が降り積もっていて湖面は見えないものの、俺たちが立っている大地からは少し陥没していたり、柵らしき物があったりと、そこが在りし日は文明のあった湖だということが分かる。巨大なスケート場のような凍りついた湖に感嘆していると、レコンが慣れたような手つきで湖に降り積もった雪を少し退かし、その凍りついた湖の強度をチェックしていた。

「この湖を突っ切れば速いんだけど……リズちゃん、ちょっと叩いてくれる?」

「だーかーらー……まあ良いわ。思いっきり?」

「うーん……まあまあぐらい?」

 レコンの注文に微妙な顔をしながらも、リズが「せいっ!」と気合いを込めながら、まあまあの調子……かどうかは分からないが、メイスを凍りついた湖に叩き込んだ。メイスは気持ちよい音を響かせながら、その衝撃を湖全体に伝播するものの、直撃したところにヒビすら通らない。

「これなら乗っても大丈夫かな……よし!」

 この中で最も筋力値の高いリズの一撃が全く通じない湖に、経験則で大丈夫だと判断したのか、レコンがおっかなびっくりその凍りついた湖に足をつけた。ギシリという軋む音すらたてずに、凍りついた湖はレコンを受け入れる。

「え、でも……」

 リズが何か言いたげに呟いたとともに、雪上ではなく氷上に足をかけたレコンが派手に転
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