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転生者の珍妙な冒険
チートじゃない、ソレ・・・?
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「なっ・・・・、タロット、大アルカナは0番『愚者』の暗示するスタンド、愚者(ザ・フール)!!!」
咄嗟に足元の砂を愚者(ザ・フール)に変え、砂の壁を形成し槍を防ぐ。
槍はドームを少し貫き、刃先を出して止まった。
「ネーナさんや、さっきまでアイツこんな量の槍持ってたっけ・・・?」
「いえ、いくらアサシンが暗器を多用すると言っても、この量は多すぎます。それに、これは彼からではなく馬車の下から・・・・。」
ネーナさんの返事でさらに混乱する。
馬車の下から?
アイツが馬車に何か仕込んでるのは見てない。ゲブ神で何かしたのか・・・?

「お悩みですかね、お2人さん?」

「「ッ!!!!?」」
唐突に背後から聞こえる声。
飛び退って逃げようにも、背後は砂の壁で逃げられない。
そうだ、この感覚はコイツと始めて会った時と同じだ。
あの時もアイツはいきなり後ろから声をかけてきた。
「ん〜、俺の能力の考察してるのは結構だけど、アンタらはミスを犯してるよ〜。」
完全に背後を取り、それでも攻撃せずに呑気に話すカゲツグ。
「何を呑気に・・・・・ッ・・・?」
その隙をついて攻撃しようとした時、異変に気付いた。
体が動かない。
どうやら、俺の隣にいるネーナさんもそうみたいだ。弓を引こうとしたまま固まってる。
「アンタらのミス、それは・・・・。」
カゲツグが短刀を持ち、その腕を振り上げる。ヤバい、これは死ぬ・・・・!!!
「アサシン相手に隙を見せたってこt「金剛棒・豪風ぇぇぇぇ!!!!」ゴフッ!!?」
振り下ろす直前に、胴に棍棒がぶち当たって吹っ飛ぶカゲツグ。
「どうやら、いいタイミングだったみてぇだな。」
「お2人とも、怪我はありませんかっ!?」
そこには、不敵に笑うオッサンと心配そうな顔をするサリナの姿があった。
「いいタイミングじゃねぇよ、遅いわ。それに、まだだぜ!!」
「あぁ? ・・・・ッ!?」
俺に訝しそうな顔を向けてたオッサンだが、次の瞬間には拘束されたみてぇだ。
今度は、アイツどこから来やがるんだ・・・!!

「う〜ん、やっぱり鎧からじゃあパンツなんて見えんなぁ・・・・・。」

「え? ・・・・きゃあぁぁ!!!!」
「サリナ!?」
突然の声とサリナの悲鳴にソッチを向くと、サリナの足元の影からカゲツグの顔が出てた。
「なっ!?」
「ハッハー驚いてるねぇ!! だけどそこで固まってていいのかなぁっと!!!」
そう言いながら影から飛び出し・・・・、奴は腕を振った。
特に何って無い動作だった。
だが・・・・


ザクッ・・・・・



そんな音と共に、サリナの影の胴体の部分が袈裟がけに裂け、そして・・・・・・



「・・・・・・え・・・・・・?」



サリナの胴も、
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