暁 〜小説投稿サイト〜
BRAIN 〜ブレイン〜
未知の力
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まだ少しばかり桜の花弁が舞い散るころ――――

4月25日

「ったく、いつまで待たせるんだよッ!!」

そんな言の葉を口から零し、机を蹴る

忍中央銀行に男5人が立て籠もる

この銀行はとても広く、窓口も多い

つまり、多くの人がお金を預けに来ている

ということでココにしたのだろう

「おい、人質共。死にたくねぇよな?」

涙を流しながらも必死に頷く

そんな中に

うっわ、最悪。せっかくの給料日だったのにッ

そんなことを考える青年

彼の名を詩紋柚子という

まぁ、でもいいか。そろそろ布陣が完璧になってきたし

「警察だ〜!!おとなしくしろ!って言ってもいうこと聞かないか」

マイペースな奴が現れた

「お前、よくわかってんじゃねぇか。で、身代金は持ってきたか?」

「俺は持ってきてない。ただし、金は用意した。あと、5分待ってくれ」

「金は用意できたんだなッ!クソ共の割には上出来だ」

「8年も警察をしてっからな。そうだ、名乗ってなかったな。俺の名は御門誠人だ」

「俺の名・・・いや、俺たちの名は≪牙≫グルー だ。」

突然、ドンッ

鈍い音がした

どこからともなく悲鳴が上がる

やっぱりな、コイツら ≪化人≫ばけびと か

でも、あと10秒だ。 10秒でお前らの負けだ

「あぁ〜、殺ったか・・・、殺人罪だな。でも・・・」

「他に死体は出ない。あいつが中にいるからな」

御門は、ニヤッとする

「30秒ごとに一人ずつ殺るわ」

そう告げる・・・いや、告げ終わろうとすると

「time outだ≪化人≫共」

「てめぇ、なんで!!!」

「《brain》刀刃部隊・隊長 詩紋柚子」

「チッ、コイツ!!!brainだったのか!!殺れッ」

「遊んでやるよ、雑魚共」

激しい戦闘が始まる

―――時を同じくして―――

「警部、身代金って・・・」

「ん?あんなの嘘に決まってんじゃん」

「えっ?」

「いや、中で戦闘始まってんじゃん?」

「そう・・・ですね」

「あれさ、《brain》のさ詩紋ってやつが戦ってるんだよね」

「そうなんですか!?」

「おいおい、上司を疑うなよ。そんな戦闘もあと1分ってところかな?」

―――場は戻り―――

「詩紋家に代々伝わる、名刀《時雨桜》に勝てるわけがないッ」

たしかに場を見ても力の差は明白だった

主犯以外の死体が散らばる

そして、主犯の目を見ると明らかに動揺しているのがわかる

「お前に選択肢をやろう。1・無残に切り殺される 2・《変化》をして反抗をするか」

「んなの、決まってんだろッ!!
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