装填1 始まりの日
[11/12]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
」
重なる俺と不知火の声。
「ちきしょー??」
泣き叫ぶ武藤。
そんな馬鹿騒ぎをしているとチャイムが鳴り、担当になる教師が入ってきた。
で、HRが始まり自己紹介がはじまったんだが…。
「先生、あたしはアイツらの隣に座りたい」
俺と金次がクラス分けされた二年A組の、最初のHRでー
気絶しそうな程不幸なことに同じ二年A組だったピンクのツインテールが、いきなり金次と俺を指してそんなことを言ってきた。
クラスの生徒達は一瞬絶句して、それから一斉にこっちを見て……
わぁーつ!と歓声を上げた。
俺はーただ呆然としていた。
ありえん。
ありえないだろ…これは。
何で金次だけじゃないんだよ??
先生は「うふふ。じゃあまずは去年の三学期に転入してきたカーワイイ子から自己紹介してもらっちゃいますよー」などと前置きをしたからてっきり原作通り金次の隣に座るものとばかり思ってたのに…。
「な、なんで…だよ!」
ようやく出てきた声で、呟く。
「よかったなキンジ、ミツル!
なんかしらんがお前らにも春が来たみたいだぞ!先生!オレ、転入生さんと席代わりますよ!」
武藤の馬鹿が使わなくてもいい気を使って俺と隣だった席をアリアと代わろうとする。
「あらあら。最近の女子高生は積極的ねぇー。じゃあ武藤君、席を代わってあげて」
事情を知らない先生は馬鹿が出した案を即採用してしまう。
わーわー。ぱちぱち。
教室は拍手喝采を始めてしまった。
俺の隣に着席したアリア。
「キンジ、これ。さっきのベルト」
アリアがちっこい身長を伸ばして手に持つベルトを高く掲げた。
キンジの席は教壇がある列の後ろで俺とアリアからは離れている。
「理子分かった!
分かっちゃた!ーこれ、フラグばっきばきに立ってるよ!」
俺の正面に座っていた理子が、ガタン!と席を立った。
「キーくん、ベルトしてない!そしてそのベルトをツインテールさんが持ってた!
これ、謎でしょ謎でしょ??でも理子には推理できた!できちゃた!
あれ?でもそ〜するとミッくんは…あ、そうか。そっか。
キーくんは彼女の前でベルトを取る何らかの行為をした!
そこにミッくんが彼女を訪ねてきて修羅場になったんだね!
キーくんとミッくんが彼女を巡って対立、彼女は二人とも愛してたんだよ!
で、ケンカの後は仲良く三人で《いいこと》したんだね?
キーくんはその時彼女の部屋にベルトを忘れてきた!
つまり三人は熱い熱い、恋愛の真っ最中なんだよ!」
馬鹿理子。お前。
だがここは馬鹿の吹きだまり武偵高。
「キ、キンジがこんなカワイイ子といつの間に??」
「影の薄いヤツだとおもってたのに!」
「女子どころか他人に興味なさそうなくせに、裏でそんなことを??
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ