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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百八十四話 第6次イゼルローン要塞攻防戦 前哨戦2 
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敵が新たな戦法を行う可能性が有りますので、それならば敵の策に乗ってやるのが良いかと思います」
「しかし、それでは見す見す攻撃を受けることになりますが」

其処でヤンがプロジェクターに資料を映し説明をはじめる。
「敵艦隊は3000隻ですので当方は2個分艦隊5000隻で態と両翼を伸ばして包囲殲滅作戦を行う様に見せかけます」
「如かしそれでは」

「はい、中央突破を許すことになりますが、その際に艦隊を敵艦隊の左右に分断し高速で前進し背面展開後に後方から追撃戦を行います」
「如かしそれだけでは逃げられるではないかな?」

「はい、其処で他の艦隊により包囲を行います」
ヤンの示した作戦パターンを見て、納得したホーウッド以下の面々が作戦発動を決め、決行されることになった。



宇宙暦795年 帝国暦486年1月30日

■銀河帝国イゼルローン要塞 第51会議室

ロイエンタール、ルッツ、ワーレン、ケンプ、ファーレンハイト、アイゼナッハ、ミュラーの少将7人はケスラー大将の元へ呼び出された。

「卿ら忙しい所済まない」
「いえ、現在我々はケスラー閣下の旗下ですのでお気になさらないで下さい」
ケスラーの話にロイエンタールが応じる。

「所で今回呼んだのは、卿らの艦隊でシェーンバルト艦隊の後を追って貰いたい」
いきなりの事に皆が首をかしげる。
「シェーンバルト提督と言えば、色々噂に事欠かない方ですが、何故追跡を?」

「確かに色々噂のある人物だが、実は皇帝陛下がグリューネワルト伯爵夫人に弟が心配なので見守って欲しいと頼まれたとの事で、殿下に直々に連絡が有ったそうだ」
ケスラーの話に全員が治世に関しては名君であるが故に、寵姫の言う事を叶えてやる皇帝に呆れる。

其処へテレーゼが現れた。
「父上もあの女には弱くてな。下らぬ事に卿らを巻き込んで済まぬ。父上の我が儘で卿らを危険に晒すやも知れぬ事、慚愧に思うぞ」
テレーゼの謝罪に全員が驚き膝を突いて頭を垂れる。

「殿下、その様な事ございません、どうぞお顔をお上げ下さい」
「左様でございます。小官等は軍人です。ご命令とあればどの様な事でも致します」
皆が口々にテレーゼに答える。

テレーゼ臨席の中、ケスラーが細評を伝える。
「どうやら、小馬鹿にするように戦闘するシェーンバルト艦隊に叛乱軍側が罠をはる可能性が有るとフェザーン経由で情報が入った」

「それを聞いたアンネローゼが父上に泣きついたそうでな、其処で妾の護衛である卿らを使えと言ってきた訳じゃ」
本当に済まぬと言う顔でテレーゼが溜息をつく。その姿を見て皆が皆悪い気がしない。士官学校時代から散々な目に遭わされたロイエンタールでさえも、家庭を持って落ち着いたせいもあるが、最近のテレーゼの落ち着き振り
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