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ハイスクールD×D〜舞い踊りし剣舞姫〜
第十話
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時……。

イッセーは力に呑まれようとしていたあたしを……叩いて止めてくれた。

『力に呑まれるなんて……そんな事になったら絶対にいけない。そんな事になったら……人は人じゃなくなる』

『じゃあ……じゃあ、どうすればよかったのよ!?力がないと……お姉様の事を知る事も出来ない!力がないと!』

『じゃあ……俺がお前の力になってやる。お前の剣となって……お前の願いを叶えてやる』

そう、イッセーはあたしの剣になってくれるって言ってくれた……あたしは……いや、あたし達はイッセーに甘えてきた。

甘えたからこそ……イッセーは一度力に飲まれてしまいそうになった。

あの時は何とかなったけど……けど、今度あんな風になったら……。

「クレア……」

「お姉様……」

気がつけばお姉様があたしの肩に手を置いていた。

「おまえ達は……いや、私達はずっとあいつに守られてきた。その事実は変わらない……だったら、今度は私達があいつを守ろう。な?」

お姉様……。

「クレア、悩むなんて貴女らしくありませんわ!貴族という者、常に冷静にならなければ!」

リンスレット……。

「クレア。イッセー君を守りましょう?私達の力で」

フィアナ……。

「クレア・ルージュよ。これからはイッセーを皆で守ろう」

エリス……。

「……そうね、うじうじと悩むのはあたしじゃない。皆、行くわよ!」

あたしは手に炎の鞭(フレイム・タン)を顕現させてイッセーが出て行った扉から出る。

待ってて、イッセー……今度はあたし達が守ってみせるから……!

SIDE OUT
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