第7話 集団検診ごっこかなぁ
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ローラが横になっておなかを出しているので、
「おなかを診ていくけどいいかな?」
「大丈夫です」
えーと、大丈夫って、心配なのかな。どちらにしても、フラヴィと同じ手順だ。ローラにはフラヴィとかわってもらっている最中に、フラヴィの診察内容をノートにメモをしていく。
最後のクララも触診をしていくが、生地のあたりに入ったところで、水の感覚に違和感を覚えた。いったんその違和感は保留として、背後から診るときにもう少しくわしく診てみよう。フラヴィと同じく、おなかを下にしてもらってから、さっきの違和感を覚えたあたりのところから、診ていくが、やはりそうだ。いったん手を放して、ノートにメモをとると、クララから、
「えーと、何か悪いところでも見つかったんですか?」
「いや、悪いわけじゃなくて、どちらかというと良い方面かな。ワインに弱いと、このノートに記録が残っているんだけど、多少ワインを飲んだ量が多くても二日酔いとかしないんじゃないかな?」
そう、肝臓の調子がすこぶる良いように見受けられるのだ。二日酔いに関係するのは、あとは血液の中の酵素が関係しているはずだが、これは水の感覚だけでははっきりしない。アルコールをつけたわたでも皮膚に10分ほどつけて、反応がでるかどうかをみてみるのが簡単だろう。それでかえってきた反応は、
「クララは、ワインに弱いんじゃないんですよ。かなり飲めますよ」
って、テーブルの方から少し酔い加減になりかかっている、ローラが言ってきた。
「おやおや、それだったら、ジュースでなくてワインでも頼めばよかったのに」
「それはやめておいた方がいいですよ。なんたって酒ぐせが悪いですから」
「そうなのかい?」
クララは少しばかり頬を赤くそめて、
「ワインの1杯ぐらいはなんともないんですけど、その日の調子によって、2〜4杯ぐらいで、覚えていないことがあるんです。だから、そのあとのことは自分でも酒ぐせが悪いって言われているので、控えているんです」
「そういうことなら、この件は良いから、続きを診させてもらうね」
最後のローラも見終わり、ノートに書き終えたところで、いったんテーブルの席についた。
「じゃあ、皆結果を聞きたいよね?」
3人とも肯定の意をしめしたので、
「簡単にいうと、3人とも便秘気味だ。今回は3人とも初めて診るので、次回1週間後に再度診たところで、今日の結果と比較して、今の魔法薬で良いのか、異なる魔法薬にするのか相談しながらきめていきたいと思っているのだけど」
「えー、そうなんですか?」
「疑問はもっともだが、水のメイジであっても、水の秘薬がなければ骨折をすぐに直せないように限界はあるんだ。今回の場合は、ある程度は誰にでもきくけれど、きちん
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