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FAIRYTAIL転生伝 〜 黒き魔王は妖精と共に 〜
第四話『名乗り出る男と連れて行かれる緋色の少女』
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。仲間を売れば助かるんじゃないかという思いと闘っている俺たちの顔を見て。
ギリ・・・!
怒りで体が震えるのがわかる。俺体の感情を弄んで楽しんでいるこの男に対しての。そして、
この状況でなにもできない無力な自分に対しての怒りで・・・。
「さあ誰だ!?立案者は」
神官の男は急かすように俺たちに催促する。仲間を差し出せと。
俺はちらりとやつらのいう『立案者』であるショウの顔を盗み見る。
「・・・・(がくがくぶるぶる」
ショウは涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃに汚しながら体を震わせていた。
おそらく名乗り出ようにも恐怖で体が動かないのだろう。悔しさで顔を歪めていた。
(・・・仕方ないな)
ここで誰も名乗り出なかったら全員が懲罰房行きになってしまうかもしれない。なら俺が名乗り上げるべきだろう。
たとえ計画の立案をしたのはショウであってもそれを指揮したのは俺。なら俺が全ての責任を負うべきだ。
そう思い神官に俺が立案者だと名乗り出ようとしたそのとき、
「俺だよ」
(・・・え?)
俺の決意を邪魔するかのように聞こえてきた声にばっと振り向くと、そこには一人の男が神官たちを睨みつけるように立っていた。
他の仲間たちはは信じられないような顔でその男の顔を見つめていた。それもそうだろう。その男は計画の立案者ではない。それどころかこの計画に最後まで反対の意を示していた男だったのだから。
「俺がこの脱走計画を立案して指揮したんだ」
その男の名前はユウト・ベラトリックス。
俺がこの楽園の塔で初めてであった男にして、俺の親友の男だった。
サイド:ユウト
「俺がこの脱走計画を立案して指揮したんだ」
(なーにやってんだろうね俺は・・・)
自分の行動を省みて心の中で思わず苦笑する。
俺はこんな真似をするようなお人よしではなかったはずなのに。
(たぶんこいつらのせいだろうなあ)
そこで俺の後ろで間抜けな顔を晒しているであろう仲間たちの顔を思い出す。
この楽園の塔での生活はとても厳しくとても苦しいものだった。おそらく一人では乗り越えられなかっただろう。
当然だ。いくら中身が大人といえど体は子供。肉体的な苦痛は誤魔化すことはできなかった。
だが、こいつらが。仲間たちの助けがあったからこそ俺はこの最悪な生活にも耐えることができた。だから、
(今度は俺が助ける番なんだ!!)
神官の男は俺が名乗り出ると一瞬驚
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