暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
コラボ
〜Cross world〜
cross world:交際
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色の違う金銀妖瞳(ヘテロクロミア)の瞳から、宝石のような小さな粒が落下したのを、カグラはしかし黙ったまま見守った。

あぁ、と。

心底から、骨の髄から噛みしめ、祈る。

この二人が、いつまでも一緒にいられたならば。

この二人が、一緒の世界に生まれていたならば。

それはどんなに良い事だろう。

仮想と現実。

相反する世界に生まれてしまった両者の、なんと不運な事か。

せめて少しの間、それこそ小指の先ほどでも構わない。この二人が一緒にいられる時間の引き延ばしてやることが、自分に課せられた使命だ。

使命であり、運命だ。

「さぁレン!お買い物行こッ!まだ買ってないものが、い〜っぱいあるんだよ!」

「えぇ〜?もういっぱい買ってるじゃん」

「まだあるもん!それから、その後はご飯ね!」

「お金足りるかなぁ……」

はぁ、とため息をつく透明な少年と、笑顔一杯の真っ白な少女は立ち上がる。

その三歩後に穏やかな笑みを浮かべながら付いて行くカグラは、ふと顔を上げて空を見た。

いな、その眼はここにはいない者を映している。

―――ソレイユ。

様々な剣を繰り、縦横無尽に立ち回った黒衣の少年。

あの怪物をも恐れず、勇猛に、果敢に立ち向かっていったあの力強い背中を、おそらく自分は一生忘れないだろう。

もう二度とは会えないかもしれない。

それでも、記憶には残る。そんな少年だった。

「…………お達者で」

ぽつり、と空気中に放たれた言葉は、自分を呼ぶ二人の主の声でかき消された。










起動シークエンス実行。

ルート8547から57985までのFLA加速倍率を5000倍にまで上昇。

フラクトライト・ニューロンを活性化。

言語選択。

日本語を選択。

《思考》 初期設定(プリセット)、設定完了。

《応答型自立思考》を開始。

報告。

『SecretFile005』をダウンロード。

現象結果報告。

内部時間、西暦2015年4月21日に発生した現象の終息を、消失ユニットの再出現と同時に確認。

詳細な理由は不明。

89743400通りの予測を確立したが、推測の域を出ず、根拠なし。

また、同領域内にて活動していたイレギュラーユニット、仮名称『α』が消失。こちらについても予測不能。

また、同ユニットと同時に観測された操作外ユニット『β』が立てた理論について《演算》した結果、『幾つかの矛盾』を発見。

『β』は、『α』が《世界》の認識齟齬によるものと推測し、別位相の存在まで示唆していたのは評価できよう。しかし、それは()()()()


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