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SAO編−白百合の刃−
SAO18-想いによる疾走
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「え、そうなの?」
「うん。だから自信持ったら?」

 ……思い返せば、前半は八回当たって、中半は三回、後半は……一回しか負けていなかったかもしれない。戦闘に集中してあんまり覚えていないけど……。
 もしかしたら、短期戦より長期戦のほうが得意なのか? いや、まだわからないな。たまたま後半になったら強かったって言うこともあるし……それを証明するには、次は敗北数が二桁にならないように防御に徹しよう。

「そろそろお昼になるけど休憩する? って……聞いている?」
「え、う、うん。聞いているよ。聞いている」
「……明らかに他のこと考えたでしょうよ。そんなに兄のことが心配?」
「え、うん、まぁ……それもあるんだけど」
「それも?」

 以外にも素直に返したら、いつのまにかウインドウを操作してマップを私に見せる。映し出されたのは、ここの層の地図でその中心には五つの光点が示されていた。

「コトブリーのパーティーのメンバーにクラディールがいるの」
「く、グラビィ……ビイ?」
「重力じゃないって。しかも全然違うし」

 いや、なんかどっかで耳にしたような、ないような……つか、初耳でもおかしくはないかなぁ?

「前に言っていたじゃない。護衛ABCの一人」
「護衛ABC……あぁ! 護衛Aのやつか!」
「そんなモブみたいな覚え方して……」

 確か護衛Aがそんなような名前だった気がする。護衛Cのストレングスの印象が強かったから普通に忘れていた。
 確か、その人の特徴が……ネチネチしたストーカーっぽいおじさんだっけか? 兄がアスナと慣れているのが気に食わないようだったな……。
 そうなると確かに心配。クラディールと言う人は兄のことを邪魔者だって思うかもしれない。

「あと、もう一人がストロングスなの」
「いや、それだとストロングスのほうが心配だわ……」

 今頃、ドウセツの毒舌でタジタジにされているかと。見た目は知的なのに純粋と言うか、挑発にすぐ乗ると言うかキャラに似合わないと言うか……今頃、ドウセツは何やっているんだろう。ちゃんと馴染んでいるのかな?
 帰ってきたら話してもらおう。そして、今日のことをドウセツに話そう。
 期待とは裏腹に、アスナの表情が深刻になった。

「アスナ?」

 アスナは立ち上がった。

「行こ、キリカちゃん! キリト君とドウセツが危ない!」
「え、どういうこと?」
「死ぬかもしれないってこと!」
「え?」

 私は急いでウインドウを操作してマップを表示。アスナは急いで行ってしまったので、私も慌ててマップを見ながらアスナの後を追う。

「こ、これは!?」

 マップを見て、私は何故、アスナが必死に走り出しているのか、深刻な顔で言った言葉を知った。そして街の西
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