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東方攻勢録
第三話
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た。
「れっ鈴仙さん!?」
「注射一本でこの威力か……思った以上の効力だな」
「なっ……」
 鈴仙が立っていた場所には、さっきまで離れた場所に立っていた男の姿だった。どうやら彼が鈴仙を思いっきり吹き飛ばした犯人らしい。
「どういうこと……」
「注射で身体能力をあげた。これであんたらとも対等に戦うことができるってことだ!」
「きゃっ!?」
 今度はさとりの体が宙に浮き上がり、そのまま地面にたたきつけられる。もちろん男が動いた瞬間、だれも彼を捕えることができていなかった。
 誰も言葉を発することができず、ただ彼を見ることしかできない。現状は最悪だった。
「さあどうする? 俺の目的はあんたらを黙らせて捕獲すること。そして外で待っているであろう本隊に人質として提示すること」
「なっ!?」
「さあ……どうする?」
 男がそう言った瞬間、また彼の姿は見えなくなっていた。
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