第六章 正義の在り処編
第百七十八話 『とある模擬戦と苦しむ声』
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ろうとする。
ナイフとファントムブレイザーが衝突する後一歩のところで、
「シフト! 拡散!!」
極太の狙撃砲がそこで幾重にも分散して志貴の体に命中していく。
「ぐぁっ!」
『そこまで!』
そこでなのはの模擬戦終了の言葉が聞こえてくる。
どうやらなんとか勝ちを拾えたわね、とティアナは大きい息を吐く。
「やれやれ……やられちゃったか」
「もう、志貴? しっかりとしてよねー?」
「す、すまん……アルクェイド。……それより、ティアナちゃん、少しいいかい?」
「あ、はい。なんでしょうか? 志貴さん」
突然志貴に話しかけられたので姿勢を正して視線を合わせる。
「これで少しは直死の魔眼対策はできたかな……?」
「あ、はい! なんとなくですができました!」
「そうか。よかった……俺は教えるのは苦手だからね」
「いえ、いい戦いを学ばせてもらいました」
「はい!」
そこにキャロも真剣な表情で頷いていた。
「それなら、いい……必ず友達を救ってやるんだぞ!」
「はい! 必ず!」
それでフォワード陣 VS 志貴・アルクェイドの模擬戦は辛勝だが勝つことはできた。
しかし、これで改めて実力の差を思い知らされたティアナ達なのであった。
◆◇―――――――――◇◆
………とある管理外世界の薄暗い廃墟の中、そこではリオンが廃墟の中で横たわりながらも苦しみに必死に耐えていた。
「ぐぅっ! うぁぁぁぁ……!」
何処からかギリギリと何かを締め付ける音が響き、片手で強く胸を抑え、悶え苦しむリオン。
そこに空中に浮かび上がる画面からとある人物の顔が映し出されていた。
その人物は男性であって冷酷に、そして嘲笑うかのような声で、
『リオン……一体いつまで遊んでるつもりだい? 俺様はもうすぐ“あの方”に報告せねばならんのに何故あの小娘共相手に戸惑った?』
「そ、それは……。す…すみません……―――さん……次こそは……必ず……」
そう答えたリオンに対して男はニヤリと下衆な笑みを浮かべながらある命令を下した。
『そうか…それじゃあお前には………………』
それでリオンは男性からされた命令に目を見開いた。
それは『スバルとティアナの二人を殺してこい』という命令だったからだ。
リオンは驚愕に満ちた顔で「そんな……」と悲壮に呟く。
男はそんなリオンを無視して続ける。
『場所は後でコチラから連絡する。楽しみにしていろ』
「で、でも……!」
『ほう……? 俺様に口答えでもしようというのかい?』
「い、いえ……そんな事は!」
『ふむ、ここでお前にバツを与えておこう』
画面越しで男はなにかのコアをギュッと握る。
途端、リオンの胸の痛みがさらに悪化
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