8話:ハナダの人魚伝説
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がした……
どうなっているか状況が把握できない……
水中にいる相棒に俺の声は届くだろうか。
「サンダース、【10まんボルト】だ!!」
……反応は無い。
「どうやら勝負あったみたいね」
「ショワ〜〜〜」
「………」
スターミーだけが浮上してきた。
相棒は姿を見せない。
まさかの敗北なのか……
否。
あの改造ポケモンがこんなところで負けるはずない。
俺が相棒を信じなくてどうするんだ。
ゴメンな、サンダース。一瞬でもお前を信じてやれなくて……
次の瞬間、水面が電撃を帯バチバチバリバリと光りだした。
「なっ、もしかしてアンタのサンダースが!?」
「あいつ……【10まんボルト】でプールの水を利用して自分に感電させたんだ」
「サンダースの特性【ちくでん】……ッ!??」
ちゃんと声は届いていた。
「だったら、もう一度攻撃すればいいだけの話よ。スターミー【サイコキネシス】」」
「その攻撃はそっから当たるものか?」
「くっ……」
水中で姿を見せずにバチバチしてらっしゃる相棒だが、どこに潜んでいるか分からないのに攻撃対象になるはずもない。
だから、スターミーはさっき水中に潜って攻撃をしかけたのだ。
今はずっとバチバチ目くらまし状態だし電気プールに飛び込む自殺志願者でもない限りは近づけないだろう。
ここしかチャンスがなかった。
「もう一度だ、サンダース。【10まんボルト】だ!!」
「ギャウ!!」
「くっ、スターミー【サイコキネシス】よ!」
「ショワ〜〜〜!!」
水面を飛び出した相棒の方が早かった。魚類じゃなくても水面を跳ねれるんだ。
背後から飛び出してきた相棒にスターミーは振り向くというムダなモーションのせいで攻撃が遅れた。
「スターミー!!?」
「ショワ……」
当然、効果抜群でスターミーは戦闘不能。
「勝者、チャレンジャー・ハルト!!」
よしっ、カスミに勝った。
「くやしいけど、私の負けね。良い勝負だったわ」
「うん」
どっちが勝ってもおかしくなかったもんな。
「はいこれ、ブルーバッチよ。受け取って」
「ありがと」
これで2個目のバッチゲットだぜ。
これほど嬉しいことはない。
「あと、こんなにも熱くなったのは久しぶりよ、お礼にキスしてあげる」
「イミガワカラナイ。やっぱりビッチじゃねぇか……ッ!?」
「ほ、ほっぺたにちょっとチュウするだけじゃない、それの何が悪いのよ!」
これほど嬉しくないと思ったことはない。
おてんば人魚もビッチ疑惑浮上
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