原作が始まった訳だが……どうしよう
33話
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たもあの人と同じように戦うのか?」
今まで黙っていたソーマがそんな質問を俺に投げかけた。
「ん?同じようにってどういうことだ?」
「……握り潰したり、引き裂いたりだ」
……ああ、軽くトラウマになってんだな。そりゃ、ゴッドイーターとして教育されてきたとは言え、十にも満たない時にイザナミの戦いを見ていたというのならば、トラウマになるのは仕方ないか。
事実、俺もあいつの戦い方は少なからず引いてしまう事があるからな。あいつの戦いは相手をバラバラに切り刻むか、握り潰してミンチにするかのどちらかしかない。
俺も人の事は言えた物じゃないが、基本は急所やらを狙う分幾分マシか?確かに加減を間違えることはあるが、それ位は許して欲しい。
「うむ、あいつよりはマシな筈だ」
「……そうかい」
ソーマはそう言って少し安心したように息をついて、部屋を出て行った。
「私からすればイザナミ君も君もあまり差はないように思えるのだがね」
「喧しい」
「それにしても本当に狩り尽くしたんだな……アラガミが確かにこの辺りはいないな」
サカキ達と共に寺の入口で装甲車を降りて、周囲を見回してそんな感想を口にする。
「ああ、イザナミ君も協力してくれたからね」
……成る程ね、あいつがその気になればこうもなるか。あいつの殲滅能力は俺の比じゃないからな。
あいつならやろうと思えばあの黒い腕で、アナグラを一つ丸々潰すことも無理じゃないだろう。
「それでは私達は中に入るから、マキナ君はこの敷地内にアラガミが入り込まないように気をつけてくれたまえ」
「はいはい、たださっさと済ませてくれよ。俺は一体多数はそこまで得意じゃないんだ」
俺は久し振りに四肢を具足に変化させて、近くの背の高い木の上に跳んだ。
イザナミと違い、偏食場パルスを認識出来ない俺はこうして高所から周囲を見渡して、視認することでしか広い場所を守り切ることはできない。もっとも、そのお陰と言うべきか、視力に関してはイザナミを上回っている。
早速、二キロ程離れた場所で寺の壁をよじ登ろうとしているコンゴウを二体発見した。今回は狙撃なので肩を変化させた銃ではなく、腕の具足に着弾した時に体内で無数の針に変化して爆発する特殊弾を装填し、いつものブーストの要領で撃ち出す。
狙いを定めて……発射。
初弾は外れたが、コンゴウは警戒して周囲を見回しながらその場で止まった。これで命中精度は上がったし、初弾での弾道を元に軌道修正をすれば次は当たる。
再び狙いを定めて、コンゴウの眉間へ……発射。
今度は上手く当たったらしくコンゴウは上半身を失い、下半身だけが壁の下へ落ちていった。うーむ……これではイザナミの事も言えないな。
とはいえこれも仕事だ、下手に手加減して通す訳にはいかない。
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