暁 〜小説投稿サイト〜
カンピオーネ!5人”の”神殺し
いいことを思いついた・・・!
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ール》】を持つドニはもしかしたら死なないかもしれないけど、別にあれは筋力を増強する権能じゃないしね!剣さえ奪えば、何もできずに沈むしかないでしょ!・・・まぁー、それでも生きて脱出するかもしれないけど、これに懲りて面倒事を起こさなければよし。まだ懲りないようなら、もっと強烈なのをお見舞いしてやる!」

 最古参の王であるヴォバン侯爵も、知られていない何らかの権能で死なないかも知れないが、知ったことではない。最古参だろうとなんだろうと、敵対するなら叩き伏せるのみだ。
 自分が負けるかも、など欠片も思わない。この自信こそ、彼らが人類最強の王であることの証明なのだ。

「・・・勿論、護堂君も手伝ってくれるよね?」

 自分の考えを語り尽くした鈴蘭が、期待するような視線を彼に向ける。護堂はそれに気圧されながらも、自身の考えを口にした。
 ・・・つまり、NO!である。

「いやいや、戦力も揃ってるんだし、そっちでやってくれよ。」

 だが、甘すぎる反論であった。

 鈴蘭が、護堂を頷かせる為の切り札を切った。

「え〜いいのかな〜。ドニは兎も角〜ヴォバン侯爵は〜そこの祐里ちゃんを誘拐したこともある犯人なんだけどな〜。」

 祐里たちに聞こえないように護堂の耳元に囁きかける鈴蘭。言い方が何だかムカついた護堂だが、無視できない言葉を聞いて、囁き返した。
 傍から見れば、恋人同士がキスをするようにも見える姿勢で、二人は言葉を交わす。エリカと祐里は、気が気ではなかった。

「・・・どういうことだ?」

「祐里ちゃんは、ヴォバン侯爵に誘拐されているんだよ。まつろわぬ神を呼び寄せる・・・所謂、生贄ってやつで。」

「・・・!」

 詳しい話を続ける鈴蘭。その言葉に、段々と顔が強ばっていく護堂。その様子に、ただ事ではないと感じた残りの二人も、固唾を呑んで見守る。

 ・・・・・・やがて。

「・・・分かった。協力する。」

「さっすが護堂君!じゃあ、私は準備があるから早退するね!またあとでー!」

 屋上の出入り口へと向かう彼女。恐らくこれから職員室へ行き、早退を伝えるのだろう。彼女の権力なら、早退くらいはどうとでも出来るだろうし。

「・・・・・・よし、やってみるか。」

 そして屋上には、覚悟を決めた護堂と、それを不安そうに見つめる二人が残されたのだった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ