いいことを思いついた・・・!
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ール》】を持つドニはもしかしたら死なないかもしれないけど、別にあれは筋力を増強する権能じゃないしね!剣さえ奪えば、何もできずに沈むしかないでしょ!・・・まぁー、それでも生きて脱出するかもしれないけど、これに懲りて面倒事を起こさなければよし。まだ懲りないようなら、もっと強烈なのをお見舞いしてやる!」
最古参の王であるヴォバン侯爵も、知られていない何らかの権能で死なないかも知れないが、知ったことではない。最古参だろうとなんだろうと、敵対するなら叩き伏せるのみだ。
自分が負けるかも、など欠片も思わない。この自信こそ、彼らが人類最強の王であることの証明なのだ。
「・・・勿論、護堂君も手伝ってくれるよね?」
自分の考えを語り尽くした鈴蘭が、期待するような視線を彼に向ける。護堂はそれに気圧されながらも、自身の考えを口にした。
・・・つまり、NO!である。
「いやいや、戦力も揃ってるんだし、そっちでやってくれよ。」
だが、甘すぎる反論であった。
鈴蘭が、護堂を頷かせる為の切り札を切った。
「え〜いいのかな〜。ドニは兎も角〜ヴォバン侯爵は〜そこの祐里ちゃんを誘拐したこともある犯人なんだけどな〜。」
祐里たちに聞こえないように護堂の耳元に囁きかける鈴蘭。言い方が何だかムカついた護堂だが、無視できない言葉を聞いて、囁き返した。
傍から見れば、恋人同士がキスをするようにも見える姿勢で、二人は言葉を交わす。エリカと祐里は、気が気ではなかった。
「・・・どういうことだ?」
「祐里ちゃんは、ヴォバン侯爵に誘拐されているんだよ。まつろわぬ神を呼び寄せる・・・所謂、生贄ってやつで。」
「・・・!」
詳しい話を続ける鈴蘭。その言葉に、段々と顔が強ばっていく護堂。その様子に、ただ事ではないと感じた残りの二人も、固唾を呑んで見守る。
・・・・・・やがて。
「・・・分かった。協力する。」
「さっすが護堂君!じゃあ、私は準備があるから早退するね!またあとでー!」
屋上の出入り口へと向かう彼女。恐らくこれから職員室へ行き、早退を伝えるのだろう。彼女の権力なら、早退くらいはどうとでも出来るだろうし。
「・・・・・・よし、やってみるか。」
そして屋上には、覚悟を決めた護堂と、それを不安そうに見つめる二人が残されたのだった。
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