第6話 1つの終わりと2つの始まりと
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力を見たことは無かったわよね?」
「とはいっても、この魔法学院で相手になるったら、どれだけいるのやら。フーケから宝である杖を、先生がついていかなかった時点で、いくらスクウェアであろうと、実際の戦闘では役に立つ自信が、ここの教師にはないのだろう。噂では3年生のベリッソンというのが、一番強いらしいけど、見てみないことにはわからないしなぁ。2年生ではトライアングルであり、なおかつ身体の動きに隙がほとんど見当たらない、風がつかえるタバサかな。1年生は、はっきりいって噂話が聞こえてこないので目立つ奴はいないのだろう」
「あら、キュルケは?」
「杖が短いので長期戦に持ち込んだら、お互いに精神力切れをおこしやすいのはキュルケだし、万が一同じタイミングで精神力が切れたとしても、普通の杖と軍杖の差で確実に勝てるよ。それよりも、俺にとって脅威になるのかもしれないのは、ルイズだな」
「えっ! あの『ゼロ』のルイズが」
「その『ゼロ』の二つ名は、意図した魔法がほとんど成功しないことからきたものだろう?」
「そうね」
「俺がみかげた範囲の限りだが、魔法の詠唱で爆発をおこす確率は10割だ。あれを攻撃として使われるとやっかいだな。下手をすると一発で気絶させられる」
「嘘でしょう……」
「あくまで偶然程度の確率だよ。あの爆発の位置が厳密によみとれないので、身体のさばきでは、防ぎようがないんだよ。だから、短いルーンですむようなもので攻撃された時に、動いたところで偶然爆発にまきこまれるかもしれない。人を殺すような爆発ではないみたいだが、気絶させられたらおしまいだからな」
「……ふーん、貴方のルイズの評価って高いのね」
「いや、普通に詠唱しようとしているのに一生懸命みたいだから、誰かがそんな知恵でもつけない限りは、ルイズも魔法の効果として発現する爆発を、そんな風に使おうとは思わないだろうから、言わなければ良いだけだろう」
「それにしても、しゃくにさわるわね」
「実際問題として、魔法学院の生徒たちと戦うこともないだろうから、あくまで仮定だよ。それよりも、あの水中に生えていた薬草って、どんなのに使えそうか、わかりそうとか言ってなかったかい?」
「そうそう、あの薬草。けっこう掘り出し物よ」
「どんな風に?」
「主に水系統のメイジにとって、魔法の力を強くする魔法薬になりそうなのよ」
「おや。さすが、水の名門のモンモランシ家だな。どんな風に調合するんだい」
「調合はそんなに難しくはないけれど、問題は使い方よね」
「使い方?」
「そう。自分の周辺にふりまく必要があるのよ」
「おやおや。戦闘では移動することが多いから使いづらいな。おもに拠点防御とか、戦闘以外だと、治療とかかな」
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