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妖精の義兄妹のありきたりな日常
マグノリア探索
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に何かプレゼントするよ!!」
「えっ、別にいいよ。大した事してねぇし。」
「するったらするの!!」
(「ウェンディって見かけによらず頑固だからなー。」)
ウェンディはタクヤから視線を外さない。逆にタクヤの方が照れくさくなってしまった。
「わ、わかった。じゃ、お言葉に甘えて…。」
「ほんと!じゃあ、何がいいかな〜…。ネックレスとか?」
「いや、それならオレ持ってるからいいよ。」
「そういえば、それってどこで買ったの?初めて会った時からつけているよね?」
ウェンディはタクヤの首にかかっている半分にかけた雫型のネックレスについて聞いてみた。
「…これは、マリーネから貰ったんだよ。マリーネの涙が結晶化したものなんだ。」
「そうだったんだ。」
「でも、なんでそれ欠けてるのよ?」
シャルルはネックレスを見てタクヤに聞いた。
「まぁ…それは…その…。」
「はっきりしませんねー。」
「わ、割れたんだよ!!あの時はまだ子供だったし!!!」
タクヤはシャルルたちに理由を言った。
「ドジね。」
「ギクッ。」
タクヤはシャルルの一言で少しだけ傷ついた。
だが、ウェンディは見逃さなかった。一瞬だけタクヤの顔がどこか寂しげな表情になったところを。
「だから、別のものでいいぜ。」
「う、うん。」
「あら、ちょうど良いところに雑貨屋があるわよ?」
シャルルが指を指した方向に小さな雑貨屋があった。
その雑貨屋は所持物“ホルダー”系の魔導士の為の店でもあり、魔導書や門“ゲート”の鍵などもあった。
「へぇ、こんなとこに魔法屋があったんだな。」
「あれ?タクヤにウェンディじゃない!!」
タクヤたちが中に入ろうとすると店の奥からルーシィが出てきた。
「あっ、ルーシィさん。どうしてこんな所に?」
「門の鍵を買いに来たのよ。そっちこそなんでここに?」
「タクヤに何かプレゼントしたいってウェンディが。」
「もしかしてデート中だった?ごめんねー、邪魔しちゃって。」
ルーシィはニタニタ笑いながらウェンディに言った。
「そ、そんなんじゃないですっ!!!!」
顔を赤くしながらウェンディはルーシィの誤解を解こうとするがそれは叶わなかった。
「それより、何の鍵を買ったんだ?」
ウェンディの困り果てた顔を見かねたタクヤがルーシィに鍵の話題を持ちかけた。
「ふふ、これよ!!!羅針盤座のピクシス!!!」
ルーシィは腰にぶら下げていたホルダーから一つの銀色の鍵を取り出した。
「…いや、これよって言われても…。」
「何の鍵か分かりませんね。」
タクヤとエマはどうリアクションをとれば良いのか分からなかった。
「それもそうね。じゃあ、私がアンタたちに星霊との契約を見せてあげる!!!」
そう言ってルーシィは鍵を突きだし、呪文を唱え始めた。

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